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飲食店の経営ヒント

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臆病者ならば将来性がある

戦国時代のまだ初期のころ、

あの織田信長がまだ尾張一国の統一を終え
隣国の美濃へ進出しようとしていた頃、、

同じく四国は土佐一国を
統一しようと企てる若き武将がいました。


その名を長曾我部元親(ちょうそかべ もとちか)と称します。

歴史の教科書には、ほとんど登場してきませんが、
織田信長や木下藤吉郎などにも引けをとらぬ
優れた武将として、知る人ぞ知る存在です。

もっとも、この時代の国主は、
優れていなければ、一国を維持することもできず、
消えてなくなってしまうわけですから

時代のチャンスの違いはあっても、
かなりの武将であると言えます。

そこで、何が優れていたかと言いますと、
一国を統治するノウハウといったところでしょうか。


本日は、この戦国時代の統治ノウハウから
飲食店の経営ノウハウを探ってみようかと思っています。

もっとも信長や秀吉のように天下人となるには
一国の統治ノウハウではとても足らずに、
そこには「外交術」といった特殊な能力が必要だったわけです。


では戦国時代の統治ノウハウとはどういうものなのか?


これについては、
現代のように情報化の世の中ではありませんので
各地の守護大名は、各人各様に持ち合わせていたようです。


その中で、本日ご紹介したいのは、
冒頭に紹介しました四国の戦国大名のノウハウのひとつです。

こんな話があります。

元親は、あるとき、
わずか5歳にしかならないわが子を
戦場に連れて行こうとしました。


戦国時代のの嫡男であれば、
必ず世継ぎという立場になるわけですから、
早くから戦場体験をさせておくというのは
ある意味、帝王学であったわけですよね。


しかし、それでも5歳とは当時にしても異常。


周囲の人々はだれも、
「将来、臆病者にさせぬための早期訓練だ」、

そう察して意見など挟まなかったようです。


正室も、
「きっと、嫡男の生来の勇気を試すのだ」
と思い込んでいました。


ところがある日、そのことについて正室が尋ねたところ、
元親からは思いもよらない返事が返ってきたのでした。

元親は妻に向かって、

「臆病者ならば将来性がある」

と説明をしたのです。


つまり、戦場に連れて行ってビクビク怖るようであれば、
自分の跡継ぎとしての素質があると言うのです。

彼のノウハウはこういうことです。


臆病者こそ、智者の証拠であり、
臆病こそ知恵のもとである。

知恵がある者でなければ臆病にはならない。

武将にとって勇気、豪胆さは第一に必要である。

しかし、勇気などは、天性のものではない。

臆病者が、自分自身を練り、言いきかせ、
智恵をもってみずからを鼓舞することによって
かろうじて得られるものだ。

この元親のノウハウは戦国時代だけではなく、
現代の競争社会にも十分に通用するものだとは
思いませんか?


「世の経営者よ、臆病者であれ!」


臆病者だからこそ、智恵をめぐらし、
ライバルとの競合の中で勝ち抜こうとするのです。

臆病者だからこそ、自分に足りないものを探し、
自分を磨くことに懸命に努力をするわけです。


考えてもみれば、
勇気のある者や豪胆な人は、
一時代において注目の的にはなりますけど、
結局は、いつの間にか消えてしまっています。

私の知っている一流調理人さんの中でも、
もっと自分に自信を持ってもいいのではと思える人ほど、
いつもいつも「ああじゃないか、こうじゃないか」と
料理に関する研究に懸命であったことを思い出します。


そういう方は不明なことをどんどん訊いてきました。


決して奢ることなく、
他人の知識を自分のものにする技量に長けていました。


これも、臆病者という天性が合ったからかもしれません。

これをお読みのあなたは、どちらですか?

臆病者ですか? それとも、自信家ですか?

自分の時代を長く継続したければ、
臆病者になるべきです。

そして、さらに大事なことは、この元親のように、
人とは違う発想法の習慣を身につけることですよね。


戦国時代の世に、
「臆病者は将来性がある」
なんて考えられることはずいぶんと異常であったはずですよね。

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「ありがとうございます」のココロは・・・?

今日のテーマは、前回から引き続いて
「そ・わ・かの法則」の「か」、「感謝」です。


「感謝」とい文字を見れば、
飲食店に限らずどんな商売をしている人でも、

「そりゃ、当たり前のことだ」と思われますよね。

「ありがとうございます」
という言葉だって、毎日、何回口にしているのかわからないほど。


それほど「感謝」というものは
商売人にとっては切り離せないものだと思っているはず。

ところが、

ではなぜあなたは「ありがとう」とお客様に言うのでしょう。


「そりゃ、お金を払ってくれるからだろう」

「もちろん、数ある同業者の中から当店を選んでくれたから」

「お客様が自分の生活を支えてくれているから」


「なぜ?」って訊かれれば、
いろいろな答えがありますよね。

あなたの場合は、いかがでしょうか?

また、今回も禅問答みたいになってきました。

あらためて「ありがとう」という言葉を考えてみると、
なかなか奥が深いと感じませんか?


そして、普段はあまり深く考えることなく
「ありがとう」という言葉を口にしていることがわかります。


では、結論から言います。


「そ・わ・か」の発案者、小林正観氏によれば、
「感謝とは謙虚から生まれる」ということです。

正観氏の豊富な経験からわかったことは、
商売繁盛の神様は謙虚な人がとても好きであるらしいのです。


別に神様という言い方をしなくても、
一般の社会でも同じことです。


社会的に受け入れられている人、
たくさんの友人たちに囲まれている人
事業で多くの人に喜ばれている人、

そういう人たちは皆謙虚なのです。

逆に、そうでない人を見てみると、
傲慢な人が多いのですね。


ここで言う「謙虚」というのは、
控えめな態度をしているということではありません。

また、傲慢」というのも、
偉そうな態度をしているということではありません。


正観氏は次のように説明しています。

「ここでいう謙虚さとは、
 今自分が置かれている状況や獲得したものが
 自分の力によるものではなく、
 多くの友人や知人、目に見えない存在である
 神・仏・守護霊・精霊などのおかげであると
 思っているということ」

「逆に、自分の力や才能・努力によって、
 ありとあらゆるものが獲得できたのだと
 思っている人のことを、傲慢と呼ぶ」

わかりました?

謙虚と傲慢という意味は、こういうことだったのです。

ですから、
「ありがとう」という言葉にも
この心がなくては意味がないのです。


心というのは「謙虚」ですよ。

今のあなたのお店にお客様がきてくれるのは
あなたの調理の才能と日頃の努力であるはずです。


それは確かなことなのですが、
それを自分で思ってしまうことは「傲慢」ということです。

そうではなくて、お客様が来てくれるのは、

好意をもって通ってくれる今のお客様がいることや、

多くの方たちがファンになって支えてくれていることや、

大家さんがここで商売をさせてくれていることや、

師匠が調理技術を自分に授けてくれたことや、

いろいろな人たちが料理の材料を提供してくれたことや、

さらには、自分を守ってくれる先祖の霊がいることや、


そんなさまざまの人たちや出来事のおかげなのだ、

と思うのが「謙虚」ということです。

そう考えれば、
お客様をお見送りするときの

「ありがとうございます」

という言葉も、
心の中はずいぶんと違ったものになるはずです。


あなたの「ありがとうございます」の言葉は、

単に、目の前にいるお客様だけに発しているのではありません。


あなたの今を支えているたくさんのものに感謝をする言葉として
「ありがとうございます」という言葉を発しているのです。

ぜひ、そんな「ありがとうございます」を
あなたの習慣にしてみてください。

きっと、何かが変わります。


そう、ずぐに初めてください。

謙虚の気持ちの「ありがとうございます」を・・・。

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「笑い」の本質をお話です

以前、4月24日に投稿しました53号のメルマガの中で、
小林正観氏の提唱する「そ・わ・かの法則」を
紹介しました。


そして、「そ・わ・か」の「そ」は
掃除の「そ」だよ、ってお伝えしました。


そしたら、
「わ」と「か」は何?
という問合せが、私のクライアントさんより届きました。

なので、今日はまずは「そ・わ・か」の
「わ」について書いてみようと思います。


正観氏の著書によりますと、
「わ」とは「笑い」の「わ」と紹介されています。


「な~んだ! 笑いか」なんて、

簡単に片付けないでくださいね。

正観氏は「笑い」とは

「肯定すること」、「受け入れること」、「共鳴、共感すること」

なのだと言っているのです。

私は、ここに大事な意味が隠されていると思うのです。

「笑い」というのは、
肯定的に受け止めた、または「受け入れた」。

だから、それに「共鳴、共感する」ことを示す
動作ということです。


ちょっとわかりにくいかもしれないので、
著書に書かれている例を紹介します。

たとえば、新婚夫婦の場合です。


結婚式の翌朝、初めて奥さんの素顔を見たあなたは、

「おもろい顔!」
と笑った瞬間に、その奥さんの顔
(いや、奥さん自身かもしれませんが・・・)
を「受け入れた」ということです。


反対に、あなたが、

「なんだ、その顔は・・・」
と嫌な顔をして言ったら、
「受け入れてない」ということです。

わかりました?
「笑い」が「受け入れる」という心を示す動作だということ。

もうひとつの例。

あなたの友達がつまらないダジャレを言いました。
あなたは、それを聞いて笑えますか?


この場合も、
笑えた場合は肯定したことであり、
笑えない場合は、否定したことです。

見方を変えれば、つまらないダジャレでも
笑える人は肯定できる人であり、
笑えない人は否定する人、と言えます。

では、どちらの人が幸せになれるのかという話なのですが、

あなたはどちらだと思いますか?


このような論法にしてしまえば、
「そりゃ、肯定できる人だよな」って思いますよね。

そう、だから、「笑い」って大切なのです。


飲食業を営んでいるあなたには、特に大切。


お客様を出迎えるとき、
オーダーをとるとき、
料理を配膳するとき、
お勘定をいただくとき、
お見送りをするとき
・・・・、

すべに笑いは大切な要素です。


そして、もっと大事なことは、

笑顔がつくれる人には人が寄ってくるという現象が起きるのです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「あやかりたい」、「楽しそうだ」、「恵まれている」
とまわりの人は思うのだと、正観氏は言っています。

ですから、あなたのお店に人を集めたいのなら、
あなたの「笑顔」は絶対に必要なのです。


でも間違えないでくださいね。

「ヘラヘラ」と笑っている「笑顔」ではありませんよ。

肯定的で、感謝に満ちていて、明るい「笑顔」です。

あなたの笑顔は、その事態を肯定していなければなりません。


ここが笑顔の難しいところです。

私ほどの歳になりますと、
相手が愛想笑いをしているのか、
はたまた、義理笑いをしているのか、
わかってしまうのですね。


ですから、あなたの笑顔は
「肯定の笑顔」でなくてはいけません。


あなたがそんな笑顔がつくれるようになれば、
間違いなく、お店に人は寄ってきます。


「それじゃ、現状は火の車だけど泣き言を言うのはやめて、
 笑顔をつくっていればお客様がくるってことか?」


そう、言いたくなりますよね?


さあ、どうでしょう。

しかし、それでも私は「笑顔をつくろう」とお勧めします。


その方が、あなたのためにはなると思うのです。

「笑う門には福来る」

ですものね。


はい、では今日から「笑顔」です。

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料理づくりの第一歩は「野心」です

只今「考える」というテーマに取り組んでいます。


先ごろ開催しました元気継栄塾でのセミナーでも
「論理的思考法」ということをテーマにして
お話させていただきました。

「考える」という行動は
何かを創造する際に用いられる
人間特有のものじゃないかと思います。


他の動物は「考える」ということをしないようです。

ほとんどが本能というもので行動をするようです。


ですから、この「考える」という行動は、
神様が人間に与えてくれたすばらしい能力なのです。


あなたも、新しい料理を開発する、
つまり料理を創造するときには「考える」行為をします。

対して、いつもの料理を作っているときには
別段「考える」というような行為はしていません。


ただ、いつもの習慣で手先が勝ってに動いています。

このように人間は未知の問題に取り組むときに
「考える」という行為をします。


「未知の問題だから考えても解決策はでない」

そう思っているのでしたらとんでもない間違いです。

人間は未知の問題を解決しながら
現在の世界を創りだしてきました。

調理の世界だって同じです。

真空調理やレンジ料理といったものは
すべて未知の問題に取り組んだ結果です。

また、あなたが新しい献立を創るときでも、
未知の世界に飛び込んでいかなければならないはずです。

さてでは、このように未知の問題に取り組むときに
一番に必要なものって何かご存知でしょうか?


それは、
「野心」だそうです。


これが第一条件だといわれています。


これがないと、いくら「考える」ことをしても
何も新しいものは創造できないようです。


新しい献立を考えるときにも「野心」です。


たとえば、

「何がなんでも、あのお客様をびっくりさせてやろう」

「どうしても、あの人を味覚をこっちのものにしたいから」


このような

「なにがなんでも」とか「どうしても」

という気持ちの持ち方がとても重要だと思われます。

日本では、一般的に「野心」というものは
はしたないと思われているようですが、

このような気持ちがなければ新しい料理は生まれません。


すごく調理の腕がきれる料理人でも、
いつまでも今まで習ってきた料理で満足していては
料理人としての成功はありえません。


・・・、ですよね?


料理人であれば、何か1つでも歴史に伝えられる
新料理を創り出したいと思っているはず。


そのためには「野心」です。

絶対に忘れないでください。

「野心」がない創造者はいません。

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「文章力」って、ほんとうにあなたには必要なのか!

「あのォ~、文章が上手くかけないのですけど・・・」


こんな訴えにも似たような問い合わせが最近よくきます。


私が、飲食店のご主人さんにいつも言っていることは

「お客様に手紙を出しましょう」

ということですから、
その手紙の文章が書けなくて困っているということですね、きっと。


簡単に言えば「文章力」を付けたいということです。

「文章力」

これは難しいテーマです。


私も文章力に関しては、
人様に教えるようなスキルは持ち合わせていません。

ただいま、あるセミナーで勉強中でもあります。


かたや、インターネットで情報を集めてみれば、
有料の「文章力」を高めるノウハウ誌や講座を
見つけることはけっこうできます。


しかし、そのお金をかければ、
ほんとうに文章力がつくのかどうかといえば、
「わからない」と言ったほうがよさそうです。

また、本来の目的は文章力ではない
ということも、忘れてはいけません。

目的は「手紙をスラスラ書けるようになること」です。

間違っても小説家になろうとしているのではありません。

さらに言わせてもらえば、

「手紙を出す」ことだって目的ではありません。

手紙を出すことによって、
お客様に自分の存在を強く印象づけ
そして、お店に来店してくれる頻度を上げることです。


つまり、
お客様にあなたのことを覚えておいてもらうこと。

これが、そもそもの目的です。

その目的にほんとうに「文章力」って必要なのでしょうか?

ヘタクソな文章で手紙を出したときと、
ジョウズな文章で手紙を出したときと比べて、

明らかに、後者の方が来店頻度が高い、

というのであれば、文章力はやっぱり必要だ

ということになります。

しかしそれを確かめずに、
文章力が必要だと思うのは錯覚だと思うのですが、

いかがなものなのでしょうか?

文章力に長けている人は
言わずと知れた作家の方々です。

ならば、作家が飲食店をやったら
うまくいくのでしょうか?


先ほども述べましたように
作家を目指しているわけではありません。


ですから、
何も文章力がある手紙を作成しなければならない
ということではありません、

と思うのです。

どんな駄文でも、一所懸命に心をこめて書けば
それでいいんじゃないの、

というのが私の考えです。


しかし、そうはいっても、
やっぱり文章はスラスラと書きたいと望んでいる人はいます。


だって、ペンを持ったきり(今ではキーボードを前にしたきり)
固まってしまうのですからね。

時間がどんどん過ぎていってしまって、
結局何も書けなかった、ってことが多いのでよね。

そんな方には、まず、
文章を読むことからお勧めします。


推理小説、エッセイ、純愛小説、ビジネス書・・・・
なんだってかまいません。


とにかくも、

書くことになれる前に、読むことに慣れろ

です。


「文章力をつけたい」なんて思わずに
読みまくってみてください。


文章のフォーマットというものが自然に身につきます。


ほら、料理だって同じじゃないですか。


修業時代に、「作る前に食べろ」
って言われませんでしたか?


料理を上手につくるには、まず食べることが先決です。

食べることが好きな人は、料理づくりも絶対に上手になります。

ですから、文章を上手く書きたいのなら文章を読むこと。


そして、できれば書き写すことです。


これは、多くの先輩方がやってきたことです。


作家を目指す人であれば、
必ず自分が好きな作家の文章を丸写しにして、
文章力を磨く練習をしています。


私が大好きな作家の浅田次郎さんも

「文章修業のため、川端康成や谷崎潤一郎らの文章を書き写した」

と著書のエッセイで発言しています。


また、元NHK記者の池上彰さんも

入社当時、先輩記者が書いた文章を書き写したと

言っています。


池上さんとは、NHKのテレビ番組『こどもニュース』の
メイン司会者をされていらっしゃる方で、
子供さん向けに、とってもわかりやすく
説明をされることで知られています。


そんな方だって、若い頃は「書き写した」
と言っているのです。

だから、これは絶対に効果的だと信じます。


長い小説は大変ですから、
エッセイなどいかがでしょう?

句読点などの打ち方なども自然に身につきますよ。


大切なのは、
詐欺師みたいな手紙を書くのではなくて、
自分の気持が伝わる手紙を書くことだと思います。


ヘタだっていいじゃないですか。

(私だってその部類です。)


それがあなたの個性であれば、十分です。

と私は思うのですが、


あなたはどう思われますか?

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掃除はご主人の仕事です。それはこういうことです。

きれい好きは一流人です。(たぶん・・・)


ですから、

お店のお掃除はもちろん、自宅のお掃除も、
ご主人であるあなたが率先してやるようにしましょう。

本日は、このような話です。

あなたのお店ではお掃除はどなたがやっていらしゃいますか?


あなたのお店はのお掃除は誰のためにやっていらしゃいますか?

人間を研究し続けている、心理学博士であり、
社会学者であり、教育学者でもある小林正観さんは、

著書『そ・わ・かの法則』(サンマーク出版)の冒頭で
こんなことを書いています。

========================================================

あるホテルの経営者の話。

その宿に泊まったスポーツ選手が、
部屋をとてもきれいにして出て行ったときには、
よい成績を残すのだとか・・・。。


逆に、同じ選手が、いつになく部屋をきれいにせずに
荒れた状態で出て行ったときには、
成績がふるわないのだそうです。


成績がよかった翌日に部屋がきれいだった、
というのなら、「気分がよかった」ので
「部屋をきれいに使った」という
因果関係になります。


しかし、この話は、
「きれいにして出て行ったときはよい成績」で、
「神が味方をしてくれたらしい」
ということななるのです。


「だいたい、一流の選手ほど、部屋がきれいですね」
と、その経営者は言っていました。

========================================================

このホテル経営者の話が本当だとしたら、
あなたはどう思います?


そこで、冒頭の2番目の質問に戻ります。


あなたのお店のお掃除は、
誰のためにやっていらしゃいますか?


当然、
来店されるお客様のために掃除をする、と
あなたは考えていたのではないかと思います。


それは、それで正しい動機だとは思います。


しかし、正観さんによれば、
本来、掃除は自分のためにするものらしいのです。


つまり、

来店するお客様の気分をよくするため・・・、

にではなく、

自分が商売の神様に好かれるようになるため・・・、
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ということです。

んっ? 神様・・・・?


「神様」というと宗教的な感じがしますが、
そういうことではありません。


スポーツの勝負にも、商売の戦いでも、
何かしら、人知を超えたものが
きっとあると私は思うのです。


それを「運」とか「ツキ」とか「流れ」
といった言葉で表現しているのかもしれません。


そうでなければ、
この本に書かれているホテル経営者の話は
とても理解できるものではありませんからね。

なにせ、部屋をきれいにしていた選手は
よい成績をの残している、というのですから。

なるほど。
どうやら勝負神様は「きれい好き」らしいのです。

ならば、きっと商売の神様も「きれい好き」。


そのために、
いつもお店をきれいにしてくれる人を支援・応援します。


こう考えてもいいんじゃないかと思います。


ということは、
お店の掃除を従業員さんにさせている人。

それって、すごくもったいない話じゃないの。

だって、あなたはその人にお給料を支払って、
さらに神様に好かれるようにしむけているのですから。


本来なら、自分のお店ですから、
自分が神様に好かれるようになるべきですよね。


なのに、そんな人はそれを放棄しているとしか考えられません。


そんなことにならないように、
早速あなたもお店のお掃除を率先してやるようにしましょうよ。

そして、お店はもちろん住まいも掃除してください。

もちろん、あなたが率先して、です。

「掃除は女房の仕事だ」じゃあ、ダメなのです。


そんなことだから、家では尻に敷かれているのです。

余計なことでした。(すみません)


女房さんが住まいの掃除をしているのなら、
家の神様は、あなたよりも女房さんを応援しているということです。


まあ、それはそれで困ることではないのですが、

やっぱり、私としてはあなたが神様に好かれて欲しい。

そう思っているのです。熱烈に・・・。


本日のまとめです。


掃除は結果ではありません。

きれいになれば誰がやってもいい、

じゃありません。


掃除は誰がやっているのか、が大切です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


きれい好きには一流人が多いはずです。

あなたが尊敬する一流の調理人さんは、
絶対にきれい好きだったはずです。

よーーく、思い出してください。

神様は「きれい好き」なあなたを応援します。


さあ、そうと決まったら、さっそくやった、やった・・・。

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ホームページにムダなお金を使うな!

以前に、とある飲食店のオーナーさんとお話をしたときに、

「ウチはホームページを持っていて、
 しょっちゅう更新もしているので、
 お客様の入りもいいんだよな」

というご意見をいただきました。

ほぅ! そんなものなのか。
ホームページというものは、そんな力があるものなのか!

そのときは、こんな気持ちを持ちました。

そして、それからもずっと「ホームページの力」を
信じてきたと思っています。


実際、私もブログ形式ですが、
自分のホームページを持っていますし、

今どきホームページをもっていないなんて、
時代に乗り遅れているんじゃないのか、

と思ったりもしていました。

ところが、今年の3月29日に

『御社のホームページがダメな理由』
    竹内謙礼著 (中経出版)

という本が出版され、
その中の第1番目に紹介されていたのが、
今回、タイトルに使わせてもらいました。


「ホームページにムダなお金を使うな!」

という警告文でした。

ここで、それに続く文章をちょっとご紹介してみます。


===================================================

そもそも、ホームページの役割というのは、
みなさんが思っているほどたいしたことはない。

「お客様が好きなときに、
 好きなだけ情報を得ることができる」

これだけである。

テレビや雑誌は情報量が限られており、
なおかつタイミングよく情報を提供するには、
「広告費」というお金がかかる。

しかし、ホームページはお客様が
かきな時にアクセスしてくれれば、
それに対して適切な情報を提供できる
メリットをもっている。

つまり、お客様が情報を得るのに
適したメディアであって、
決して、お金儲けに直結するような
営業ツールではないのである。

==================================================

ここで私が衝撃を受けた言葉は、

「お金儲けに直結するような
 営業ツールではない」

というところでした。

この本は、以下、この主張を証明するために
200頁にわたって説明をしています。


続く第2番目の警告文は、
私には違和感があるものでした。


「ネットなら何でも売れる」というのは幻想だ!

こんな言葉でした。

そして、そこには
ネットで一番売りにくい商品として、

1.雑貨
2.食品
3.化粧品・健康食品

の3つが挙げられています。


これって、意外だとは思いませんか?


だって、この3つの商品ジャンルに関しての
ホームページというのは、
それこそ星の数ほど存在するのではありませんか?

しかし、それが一番売りにくいというのであれば、
多くのホームページは空振りに終わっているということです。


本当にそうなのか。

私は、一種の興味を抱きながら
この本を読み進んでいきました。


そして、読み進んでいくうちに、
どうやら、私がホームページに対して
思っていたというか、期待していたものは
間違いじゃなかったのか、と感じできたのです。


じゃあ、どうなのか、と言われると、
まだ答えようがないのですが、

少なくとも、冒頭に紹介したような、


ホームページを持って、
しかも頻繁に更新をしているから
お客様がきてくれる、

なんてことはありえない話だということはわかってきました。

「飲食店はホームページを持った方がよいのだろうか?」


今まで、クライアントさんたちから問われてきました。

しかし、それに対して残念ながら
正しい返答をすることができませんでした。

「それは、ないよりもあったほうがいい」


こんなことは誰にだって言えることです。


ホームページを持つことはお金がかかる話です。

ただ、持つだけなら自前で作成すれば、
維持費はわずかなものでしょう。

しかし、いったん持ってしまえば、
そのままにしておくわけにもいきません。

そのホームページを宣伝するために広告費だってかかります。

また、たびたびの更新の手間をかけなければなりません。


それらの費用や手間が、
必ず収入として反映してくれるのであれば、
やる価値もあるでしょうが、

それがあまり、いやまったく反映しないのであれば、
その費用や手間を他にかけた方がいいといったことになります。


商売がら、費用対効果が証明できるものしか
お勧めすることはできません。


ですから、正しい返答ができなかったのです。


しかし、この本を読むことで、どうやら、

飲食店に対してのホームページはどうあるべきか

というアウトラインが見えてきたような気がしました。


この本は、ホームページというものに
何かモヤモヤとした感じを持っている方にはお勧めです。

いや、ホームページをすでに持っていて、
その効果が実感できていない人にもお勧めかもしれません。


ぜひ、スッキリとした頭に切り替えて、
あらためて、ホームページというビジネスツールの
活用を考えてみたらいかがでしょうか。

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従業員さんを戦力化する会議のやり方

今日は、従業員さんたちの仕事へのヤル気が
格段とアップする不思議な会議のやり方についてのお話です。

あなたのお店にもアルバイトさんやパートさんたちが
働いていることと思います。

その方たちは普段どんな風に仕事をしていますか?

あなたの指示に従って仕事をこなしているのですか?


では、もしもその人たちが、あなたに指示されなくても
自らお店の繁盛のためにいろいろなアイデアを考え、

そして、実践していき成果が出るようなことがおきたら、
どうでしょうか。


「そんな夢みたいな話があるか!」

あなたは、今、そう思っていませんか?


実は、当会ではそんなことが起こるための研究を
只今、まっしぐらにしている真っ最中です。

この研究を始めようと考えたきっかけは、
ある一冊の本でした。


その本とは、
『秘伝すごい会議』 大橋禅太郎 雨宮幸弘著 (大和書房出版)
です。

詳しくは、下記のamazonのURLをクリックしてくださいね。
  http://tinyurl.com/393rwh


タイトルでもわかりますように、

この本の内容は、会社という組織での
会議のやり方のノウハウが書かれています。

それも、けっこう具体的に、です。
しかし、ちょっと私達の身の丈とは違っているのが難点。


この本の中に書かれてている組織というのは、
飲食店での主人と従業員といったメンバーではありません。

アルバイトやパートではなく、ちゃんとした社員なのですね。

ですから、この本のとおりに飲食店でやろうとすると、
どうも妙な会議になってしまうかもしれないのです。

しかし、私は、「使えないよなぁ」としてあきらめるには
どうしても惜しいような気がしてなりませんでした。

だって、この会議のやり方は、
今まで私自身が今まで体験してきたどの会議とも違い、
それはそれは“すごい会議”のやり方だったからです。

なので、
この会議のやり方をなんとかして飲食店、

しかも、
従業員のほとんどがアルバイトやパートで
占められているような小規模飲食店に
マッチングできないものかと、

昨年の12月からずっと考え続けていたのです。


でも、考えているばかりでは前には進みません。


そこで、新しい年が明けたことを機に、
この本に書かれているすごい会議のやり方をモデルに
今までの私の飲食店に対しての経験を添えて、
指南書なるものを作ってみようと思い立ったのでした。


そして、ノウハウの全部ではないのですが、
「小規模飲食店版すごい会議のやり方」のマニュアルの
序盤戦をつくり上げることができました。


ところが、作ってはみたものの、
はたしてどれだけの効果があるものなのか、
さっぱりわかりません。


そこで、どれほどの効果があるものなのか、
私のクライアントさんである飲食店で
実験のための会議をしてもらうことにしました。


本当は、私も当日にはその会議に出席したかったのですが、
クライアントさんが
「自分ひとりでやりたい」と申し出たことで、
彼にすべてを任せてみることにしました。


果たしてその結果はどうだったのでしょうか。


すごく気になっていたのですが、
なかなかその結果を聞くチャンスがありません。

そこで、
思い切って会議日から6日目に彼に聞いてみました。


すると、


「すごく、うまくいった」という返事が返ってきました。


なんだ、だったらもっと早く言ってよ!

という気持ちでしたけど、
とにかく、会議が成功したことは確認できました。

会議に参加をしたのは全員女性のアルバイトさんたちです。
たしか、4名だと聞いています。

会議は何事もなくスムーズに進行し、
いつものミーティングでは出てこなかった
建設的な意見がどんどん発表されたということでした。

しかも、
会議が終了したあと一緒に食事に出かけたそうですが、
意見発表はその場にまで及んだと話してくれました。


ただし、進行順序などの点で若干の修正点はあるようです。


当然です。
この「小規模飲食店版すごい会議のやり方」は
まだ完成品でないのですから。

しかし、
未完成でも驚くべき成果をあげるやり方なんだと
あらためて、すごい会議の威力を確認しました。

今後、当会が最終目標としている
「従業員が自ら仕事を創造し実践するモチベーション」
を持ち続けるようになる原動力となるためにも
さらに研究を重ねていきたいと思っています。

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問題を引き起こしている真の原因を探せ!

今年になってから、
クライアントさんたちと話し合うときに、
「お店の方針」というものを、
あらためて尋ねてみるようにしています。

お店の方針・・・

あらたまって方針など言われると、
ギクっとしてしまう方が多いのですが、
そんなにかしこまって考えるほどのことじゃありません。

要するに、
どんな考えでお店をやっているか、ということ。


あっ、
これじゃ、ますますわからないですね。


ほら、
お店を始めるときっていろいろ考えませんか。

たとえばですか・・・、


どんな料理をメインにしていこうかな・・・?

和洋折衷。
いや、いっそ無国籍創作料理にしよう。
それとも、コテコテの和食。
それも郷土料理はどうかな。

ドリンクは何を主力にしよう・・・?

やっぱり、生ビール。
いや、ちょっとしゃれてワインを広めよう。
まて、こだわりの日本酒や焼酎もいいかも。


お客様の層は・・・?

若い人たちかな。
でも、自分がもう中年だから、
気持ちがわかるってことで40代を中心のほうがいいかも。

もちろん、女性が気軽に入れる店がいいかもね。

そうなると、価格帯はどうしよう・・・?

自分はプロの料理人だから、
やっぱり大衆路線よりも、ちょっと上目かな。

ほら、考えていないようでも、
けっこういろいろなことを決めているでしょう。


細かく言えば、まだまだあるんじゃないかと思いますよ。


ここで言う「方針」とは、このこと。


じゃあ、何で、そんなことを今になって
あらためて尋ねるのかといいますと、

クライアントさんのビジネスを一緒に考えていくうえで
とても大切な、基本だと思ったからなのです。


クライアントさんたちが、
私にコストをかけてまで、私を雇用している理由は、
自分自身が解決できないことを
私に何とかしてもらいたいからです。


でも、私にもできないことがあります。


それは、方針を決めること。


お店の方針。

これは、オーナーさんに立ててもらわなければ
どうしようもありません。


ですから、

「私の店はどんな方針でやったらいいのでしょうか?」

という問題には、私にも解決のしようがないのです。


もっとも、
こんなオーナーさんが、もしいたら、おかしいですけどね。


私のクライアントさんには、当然こんな方はいません。


すると、
次の段階に出てくる問題は、2通りに分かれます。


1つは、
「自分の方針が、正しいのか間違っているのか」

2つ目は
「自分の方針は正しいと思うのだが、
 どのような方法だったら実現できるのか」


この2通りです。


実は、

私がクライアントさんとの間ではっきりとさせたいことは、

その方がこの2つの問題のどちらを解決しようとしているのか、

ということなのです。


この段階がしっかりと決まると、
後の話し合いは、うまくいきます。


私はいつもこう考えています。


私たちの目の前にある問題はすべて現象。
その現象を引き起こしている真の原因は何か。

これを探し出すこと。


「売上が減少している」というのは現象。
これを引き起こしている真の原因は何か? 

そして、その原因が真か否かを見極めるには
どのような資料や情報が必要なのか。


「売上減少は景気が悪いから」
「売上減少はメニューに飽きたから」
「売上減少は宣伝が足りないから」

これだけではダメ。

本当にそれが真の原因だという根拠いる。


その根拠を得るためには何が必要なのか。

これが見つかるまで考えること。

見つからないままに、
軽々しく判断を下すことはダメ。


それは、自身の力だけで可能か?
コストと時間はどれだけかかるのか?


その結果、運よく真の原因が見つかれば、
もう半分は解決したようなものです。


ほら、
医学者が、原因不明の難病を引き起こす
病原菌を発見していくような過程に似てますよね。


真の原因を探さないで小手先だけの対処をしていても、
絶対に上手くはいかないことはいままでの経験ではっきりしました。


真の原因。
これを探し出すことが大切なのです。

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あなたは何のために仕事をしている?

今日は、いきなりですが、
こんな言葉をあなたにご紹介します。


『あなたが世界のために役立てば役立つほど、
   あなたの人生に訪れる幸せは
      いっそう大きなものになるだろう』


クサイ言葉ですか?

「そんな、カッコいいこと言っちゃって、
 現実はそんなキレイごとじゃ、やっていけないのだよね」

はい、そういう意見もわかるのですが・・・。

実は、飲食店ビジネスをしている
ご主人さんたちの中には、
毎日がめまぐるしく過ぎていく日々の中で、

「いったい何のためにこんなことやってんだろう?」

と思ってしまう人が多いのです。

つまり、自分のビジネスの意義ですよね。


「ビジネスの目的」といったほうが
わかりやすいかもしれないです。

とにかく、

「オレ、なんでこんなことやってるのか」

というものです。


そこで、いつもそんなことが頭にあることから
仲の良い友人たちと一杯やっているときに、
ちょっと話しに出してみました。


「ねえねえ、商売人って、
 何を目的にしてやってるのだろうね?」


そしたら、

「バーカ! そりゃカネ稼ぐだめだろうが! カネ!」

と一発で蹴っ飛ばされてしまいました。

まあ、そんなことは自分で
もわかりきっていることですから、
異存などは、もちろんありません。

「ダヨなぁ! やっぱカネだよなあ!」

と、その場では納得したものの、

「じゃあ、カネをあまり稼げていない人は
 いったい何なんのためにやっているんだろう?」

と、かえって深刻になってしまうわけです。

これを読んでいるあなたも、もしかすると、
こんな思いを持っているのかもしれないですね。


そんな方には、冒頭のクサイ言葉、
あれは、けっこう説得力のあるフレーズなのです。

実は、このフレーズは、

『賢者のプレゼント』ビジネス社出版 
ロビン・シャーマ 著・中野裕弓 訳

から引用したものです。


そして、この本の中には、さらにこんな文章も。


「ビジネスの一番の目的は、
 あなたのサービスを受ける相手が、
 人生にもっと大きな意味や、喜びや、成功を
 見出せるように手を貸してあげることなの。

 もちろんお金もうけもすごく大事よ。

 でも、あなたが成功を望むのであれば、
 そればかりに追い立てられていてはだめ。

 いい会社は利益のみを追求する。

 でも偉大な会社はもっと崇高な目標を掲げるものなの。

 顧客のためにすばらしい成果をあげて、
 顧客の人生によりよい変化をもたらすためにね」


これね、本の中のキャリアウーマンの言葉です。
決してオカマの言葉じゃありません。


この文章をうっかりと読んでしまうと、
お金を生み出すビジネスを否定しているように聞こえますが、
けっしてそうじゃないのです。


前後を読んでみると、

「お金を生み出すのは大切なことに違いない」

と言っています。


でも、

「違いは生み出したお金の本質的な価値だ」

とも言っています。


つまり、
ビジネスをしている人の価値が
相手に伝わったときにだけ、
その生み出したお金も価値を持つということなのです。


どういうことなのでしょうね?

この本の中の彼女は、こう言っています。


「お金は大事です。でも、
 私たちがビジネスをする一番の目的はお金ではありません。
 私たちはお金のために朝も早くから起きるのではないし、
 お金のために新しいことを始めたり、
 おいしい料理を考えたりしているのでもありません」


私たちは、お金による報酬よりも、
精神的な報酬を受けるほうが、
よっぽとも嬉しいと感じるものです。


たとえば、お客様がお帰りになるときに、

「マスター! おしいかった、おごちそうさん!」

と満面の笑顔で言われたとき、
あなたは自分の仕事が認められた気がすると思います。


一方、レジの前でそっけなく

「いくら?」

「あっ、そう。じゃこれね。つり、いいから」

なんて言われて、お金を突きつけられても
嬉しくもなんとないでしょう。

でも、つりの分だけは
こちらの方がお金は儲かっていますよね。

でも、けっしていい気分ではありません。


「パッカヤロー、二度と来るな!」
なんて、心の中で叫びたくなります。


ということは、
私たちの存在意義は、お金じゃなくて、
私たちがまわりの人に提供しているサービスから
生まれてくるということなんじゃないでしょうか。


つまり、
私たちはまわりの人に手を貸すために生きている、
ということ。

そして、それに生き甲斐を感じている。


見返りにお金やモノを得ることよりも、
使命感や目的意識のほうが、
自分自身をヤル気にさせてくるはずなのです。


この本の中では、
このことを次のように言っていました。

「本来、お金はただの紙切れ。
 その紙切れに価値を持たせるのは、
 私達の存在価値が相手に伝わったときだけ」

さて、ここまで読んだら、
冒頭のクサイ言葉をにもう一度
カーソルを合わせてみてください。

読んでみてどのような感じを受けましたでしょうか?


まだ、クサイですか?


すみません。
言葉が足りないようです。


是非、
『賢者のプレゼント』ビジネス社出版
のご一読をお奨めします。

下記にAmazonのリンクURLを載せておきます。
(アフィリエイトではありません。念のため・・・)

http://tinyurl.com/38vbr3


人間と言うものは、
何か自分の行動を説明できるものが
欲しいものです。

あなたのビジネスでの行動にも
その「何か」があれば、
もっともっと頑張れるはずだと思うのです。

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成功者は脳の構造が違っていた

自分をコントロールするのは難しいことです。


今日中にやらなくてはならない仕事でも、
オーナーであるあなたには、
それを管理監督してくれる上司はいません。


その結果、「やらなくては」と思っていても、
ついつい後回しになってしまうことがあります。


たとえば、の話です。


ご無沙汰されているお客様のところへ
お便りを出そうとするときのことです。

お便りを出せば、過去の経験から
ある程度の確立でお客様が
来店してくれることがわかっています。

だから、やらなくては、と思うのです。

ところが、ペンを取った瞬間、
突然、それをやることに苦痛を感じます。

別に苦痛といっても
苦しさを感じるわけではないのですが、
とにかく、ペンが進みません。

しばらくそんな時間を過ごした後、
「これは今度にしよう!」と
やめてしまうのです。


たとえば、の話だったのですが、
身に覚えのある方もいらっしゃるのでは・・・。

このようなことは、いったい
どういうことが原因で起きてしまうのでしょうか?

これを突き詰めて考えていきますと、

努力してやり続けることができる人か、
そうでなく、すぐにあきらめてしまう人か、

という話になってきます。


そして、世の中の成功者のほとんどが、
前者の人であることは、わかりきったことですよね。


重要なことは、

そういう人の性格は天性のものなのか、

ということです。

逆に考えれば、

すぐにあきらめてしまうような性格である人には
成功のチャンスはないのか、

ということです。


私は、飲食店経営者さんたちから
いろいろな相談を持ちかけられている職業なので、

多くの場面で、
このような人間の性格の根本のところを
何とかできないものなのかと
いつも考えいました。


そして、
いろいろな文献を調べていくうちに、

どうやら、その性格の違いの根本が、
脳の構造の中にあるということが
わかってきました。

しかも、どんな人間であっても、
トレーニングをすることにより、
成功者の脳の構造を作り上げることができる
ということもわかりました。

大リーガーのイチロウ選手は
天才ではなかったのです。

トヨタの基をつくった豊田佐吉氏も
経営の神様と称される松下幸之助氏も
天才ではありませんでした。

ただ、「苦しいこと」を
「快い」と感じてしまう脳の構造を
持っていただけに過ぎなかったのです。


しかし、残念ながらすべては、
まだ活字の理論でしかありません。


その理論を今年は、
自分にも、そして私のクライアントさんたちにも
試してみようと考えています。

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リーダーの仕事とは

飲食店を経営しているあなたは、
「リーダー」という人の仕事について
考えたことがありますか?


そう、まさしく
あなたの仕事ですよね。

組織というものは
リーダーの考え方によって
よくも悪くもなるのだと思うのです。

そこで、
今日は、「リーダー」という人について
解説してあるコンテンツを見つけましたので、
ご紹介したいと思います。

まず、
リーダーと言うと、
あなたはどんな人のことを指すと
思われていますか?


「みんなを引っ張っていく人」

というイメージを持っているかもしれませんね。

たしかに、
先頭に立って皆を引っ張っていく姿は
リーダーっぽく見えます。


ても、

それは、狼などの動物の世界でのことで、
人間の世界においては、
それだけではリーダーとは言えないのです。


では、わかりやすいように、
「皿回し」という芸を例にあげて
説明してみます。


皿回しに挑戦したことがありますか?

1本の細い棒で食事のときに使う皿を
クルクルと回す、あの芸です。


皿を1本の棒で回すには、
それはかなりの練習を要するのですが、
ざっとやり方を解説してみます。

まずは、皿の様子を見ながら、
すこーしずつ、すこーしずつ
回す力を加えていきます。

そして、
皿の動きと棒の動きが一緒になったとき、
みごと、皿は回り始めます。

このときは、
棒で皿を回しているのではなく
皿が棒を動かしているように感じます。

そしてこの時は、むしろ
棒の動きが皿の動きを
邪魔しないことが大切になってきます。


皿はもう自分だけで回ろうとしています。


ですから、もう棒を回さなくても
皿はひとりでに回り続けます。


この呼吸を体得することが大切です。


最初はきちんと棒を回転させて
皿を束縛し、回るキッカケを与えます。

でも、それも強引にやってはダメ。

棒で皿を回すというのではなく、
皿の動きについていくという感じです。

実は、リーダーというのは
この皿回しの棒と同じ役割なのです。

皿を強引に回らせるようにので
仕向けるのではないように、

組織の人たちを強引に
組織が望んでいる方向に
引っ張っていくことではないのです。


比喩的に言えば、
皿回しの棒は、
今まで回ったことなどない皿に、

「回ってみない? きっと楽しいよ」

という提案をしていることになります。


そして、その回り方を皿に教え、
躊躇している皿にキッカケを与えます。


回り方を教えたり、
キッカケを与えることは、

言い方を変えれば、
相手を束縛するということです。

そして、ひとりで回り続けることは
自由にさせるということでしょう。


普通、私たちは「自由と束縛」は
正反対だと思い込んでいます。

そして、両方が同時に成り立つはずはない
と思っています。


しかし、皿回しでは、
ちゃんとした束縛の結果として
皿が自由に回るということがおきています。


組織におけるリーダーという人の仕事も
この皿回しの棒の役目と同じなのです。


リーダーは組織に所属する人が、
自由に仕事ができるようなるための
束縛とキッカケを与えることが役割なのです。

組織とはあなたのお店のことですよね。

そして、リーダーはあなた。

所属する人はお店のスタッフの皆さんです。


あなたの役割は
もうわかりましたよね。


さて、皿回しの芸には
もうひとつの気づきを与えてくれます。

皿回しの芸を観ている
お客様の立場になってみましょう。

きっとお客様の目は、
それぞれ回っている皿に向いています。

誰も、皿を支えている棒には
関心がありません。


これが何を意味するのかわかりますよね。

あなたのお店のお客様は
あなたがリーダーとしての役目を果たして
ちゃんと美しく自由に回っているスタッフに
目を向けているということです。

誰も、リーダーであるあなたには
関心はありません。


私はこの姿が飲食店の理想だと思うのです。

あなたがリーダーとしての役目を
しっかりと果たせるようになればなるほど
あなたというリーダーは
お店の中でお客様から観てもらえなくなるはずです。

しかし、その代わりに
あなたのスタッフが注目されるようになります。

リーダーとはそういうものだと思います。


さあ、今すぐ
壊れてもいい皿を取り出し、
皿回しの芸の呼吸を体得してみてください。

きっと、なにかに気づくことと思います

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自分の仕事の仕組みを考えてみよう

私のような仕事の世界で、
とても有名な話があります。

『バケツで汲む仕事とパイプラインを惹く仕事』

というのです。

もしかしたら、
あなたはすでに知っているかもしれませんネ。

でも、
知らない人もいると思いますので、
ご紹介します。

では、はじまり、はじまり・・・・


むかし、むかし、
とっても暮らしやすい村がありました。

でも、その村には、たった1つだけ
困ったことがあっりました。


村には湖が近くにありません。

そこで、遠くはなれた湖に
飲み水を汲みに
いかなければならなかったのです。


村の人々は、相談した結果、
この問題を解決してくれる人を
探すことにしました。


そして、2人が選ばれました。

1人はAさん、もう1人はBさんと
呼ぶことにしましょう。


Aさんは、早速バケツを2つ用意しました。
村には大きなタンクをつくりました。

そして、湖まで行って、
そのバケツで水を村まで運びました。


毎日、朝から晩まで、
Aさんはバケツで水を運びました。


村の人はそのおかげで、
自分で水を運ばなくてもすみました。
みんなはAさんにとても感謝をしたのです。

一方、Bさんは村から姿が
見えなくなりました。

その間も、
Aさんは真面目に働きました。
どんどん水は売れて、
Aさんの商売はとても繁盛しました。


やがて、Aさんのマネをして、
もっと大きなバケツで水を運べる人が
同じ商売を始めました。


また、Aさんと同じ商売を
たくさんの人を雇って
始めようとする人も出てきました。

Aさんはそのたびに、ことごとく
その人たちの仕事を邪魔しました。

そうしないと、
せっかく自分が考え出した仕事が
なくなってしまうと考えたからです。


さて一方、Bさんは、いったい
どこへ行って何をしていたのでしょうか?

Bさんはこの以来を受けると
そのまま、街に出て、
勉強して、湖からパイプラインを引く
計画をつくりました。


そして、パイプラインを作る人を探しました。
さらに、この計画に
出資してくれる人も探しました。


そして、
自分の計画をいろんな人々に
話してまわっていました。


半年後にBさんは村に帰ってきました。


それから半年かけてBさんは、
湖から村まで水道のパイプラインを
つくったのです。

その結果、
Aさんより安く、そしてきれいな水を
村の人たちに提供ですることができました。

もちろん、村の人たちは大喜びです。

今度ばかかりは、Aさんは
Bさんの仕事の邪魔をするわけにはいきません。


同じ水を売るのであっても、
供給の仕組みはまったく違うのです。


Aさんは、村の人たちに、
今までの自分の実績を、貢献度を
訴えるしかありませんでした。


しかし、初めのうちは義理で
Aさんの水を買っていた人も、
だんだんにBさんから買うように
なっていきました。


Bさんは、パイプラインを引くまでは、
お金は出て行く一方で、とても苦労をしました。

しかし、
「パイプラインで水を運ぶ」
という仕事の仕組みができてからは、

その仕組みがお金を稼いでくれるので、
時間的にもとてもヒマになりました。


それどころか、
商売が繁盛すればするほど、
Bさんには時間的なゆとりが生まれました。


そんなある時、
Bさんのパイプラインのことを聞きつけた
他の村の人から連絡がありました。

自分たちの村にも
パイプラインを引いて欲しい
ということでした。

そこで、Bさんは
自分と一緒に仕事をしているCさんを
その村に派遣することにしました。

そこでもパイプラインは
多くの人の笑顔を生むことになりました。

その後も、Bさんのところには
世界中から、仕事の注文が入りました。

パイプラインを引く仕事によって、
Bさんが直接知らない人々にまで
笑顔の輪が広がっていったのでした。


おわり。

あなたの今やっている仕事は、

Aさんの仕事ですか?

それとも、

Bさんの仕事ですか?


これは、どちらが重要かというのは、
時と場合により違うと思います。


結論から見れば、

Aさんの仕事の仕組みより、
Bさんの仕事の仕組みのほうが

優れているのは明白です。


しかし、この話で、

私は、
どちらの仕事の仕組みが優れているのかを
あなたにわかってもらいたいのではありません。


そんなことは、私に言われなくても、
Bさんの仕事の仕組みが優れている、
に決まっています。


そんなことよりも、私は、

あなたにとって、


今、どちらの仕事が重要なのか?

今、足りないのはどちらの仕事なのか?

今、自分はどちらの仕事をしているのか?


ということを意識してもらいたかったのです。

つまり、結果的に
優れていようが、そうでなかろうが、

どちらの仕事の仕組みも
時と場合によっては大事なものなのです。


Aさんは、
仕組みでは劣りましたが、
村の人たちにのために、すぐに貢献しました。

村の人の中には、Bさんの仕組みが
完成するのを待てない人もいたことでしょう。


Bさんは、
仕組みは素晴らしいものでしたが、
それが完成するまでは、
村人たちには不便をかけるものでした。

同じように
この世の中のいかなる仕事でも、
すべてかBさんでは困るのです。

しかし、結果を見れば、
AさんはBさんに負けることなってしまいます。


ここで紹介した話は、
ただの寓話ですが、

あなたの場合にあてはめるのであれば、

Aさんの仕組みで進みながらも、
Bさんの仕組みを計画していく

ということなのでしょうか。


ともあれ、
今のあなたの仕組みは
どちらなのかを再考してみることは
大事なことです。

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「ブラント」って言うけど、儲かってなんぼじゃないの!

前回の最後では、

個人の小さい飲食店でも、
ブランドをつくることができるのか?

という疑問で終わっていました。


それと、

「ブランド、ブランドって言うけど、
 結局は儲かるかどうかじゃないの!」

あるオーナーからこんなご意見をいただきました。


その通りだと思います。


店のブランドを築くのは
本当に苦労が多いことです。

そして、多くの場合は
ブランドに振り回されて終わってしまいます。

お店のスタッフも大変です。

ブランドを維持するために、
いろんなルールが作られ、
あれはするなということばかりが
増えていきます。

それで、儲からなかったら
どうしようもありません。


ブランドはビジネスの手段だと思うのです。


ブランドのためにビジネスをしているような
主客転倒を起こさないようにしてもらいたいものです。


ブランドを研究し、ブランド作り上げれば、
高い収益力をお店にもたらします。

しかし、
地味な営業努力を怠って、
外面的な活動のみをやっても
効果は決してあがりません。


まして、ブランド管理のために、
店の活力が規制されるようでは、
お話にもなりません。


ブランドは
ビジネスの「魔法の杖」ではないのです。

そもそも消費者が特定のブランドを選ぶ理由は
気持ちの問題だけなのです。

そしてその気持ちというのが、
今までの記憶であり、
「いい記憶」を持っているブランドは
購入時に頭の中で上位に浮かんでくるのでした。


では、実際にはどのようにして
消費者の頭の中に浮かぶのかを考えてみます。


料理の世界で最も有名なブランドが
「京都」という地名だと思います。

料理につけるとすると「京風」という言葉です。

京風というだけで、妙に高級感を感じ
高額であってもお金を払う人がたくさんいます。


ということになりますと、
この単語を前につけて
いろいろな料理ができあがってきます。

京風懐石
京風フレンチ
京風イタリアン
京風ラーメン


では、「京風」をつけただけで、
どのような気持ちを持つのかを考えます。

すると、
「穏やかな気分」
というものを感じると思います。


では、「北海道」ではどうでしょうか。

北海道には
「北の大地」とか「北海」というような
単語が似合います。


この言葉から受ける気持ちは、
「じっくりと育ったおいしさ」
というものを感じます。

このように料理の世界においては、
地名というのは、すでに
大事なブラントとして育っています。


そして、
このようなブランドは地名より
もっと焦点を絞った生産者にまで
達しているのです。


八百屋さんの店先で
「金田さんのレタス」
「山田さんの白菜」
といったように表記されたPOPを
見かけることがあります。


ブランドの基準が
どんどん個人に近づきつつあるということです。


このようなブラントを付ける理由は、
なんと言っても、価格が変わるということです。


ただのフレンチよりも、「京風フレンチ」にすれば、
ただのトマトよりも、「北の大地のトマト」にすれば、
ただの三浦の大根よりも、「三浦の鈴木さんの大根」にすれば、

価格が多少高くても選ばれやすいと考えるからです。

「ブラント」は何も
あなたの店だけに築くものではありません。


あなたの店の業態の前に、
あなたのメニューの料理名の前に
そして材料名の前に

ちょっとトッピングすることによって、
利用できるものなのです。

あなたは、今まで、
自分のお店をブランド化しようと
考えていたのかもしれません。

もちろん、
あなたの料理の腕前や知識によって
それができないわけではありません。

しかし、
他のブランドを見てもわかるように
それには、とてつもなく長い時間が
そして、ひょっとすると莫大な資金が
必要になります。


それよりも、あなたには、

地名が持っている「ブランド力」
生産者や製造者が持っている「ブランド力」

を最大に活用したほうが利口だと思うのです。


今までお話してきたように、


ブランド力を持っている名称は、
多くの人の頭の中で
「いい記憶」として存在しています。


ならば、それを利用して、
その「ブランドらしさ」をいつも把握し、
その「らしさ」が維持されるように
努力すべきなのです。


そう、
それが「地味な努力」というものなのです。


私は、あなたの店が
ブランド化して欲しいとは思っていません。

あなたは、ブランドの力を知り、
すでに料理界に存在しているブランドに
意識を向けて、それを利用してもらいたいのです。


ブランドを理解するということは
お客様の頭の中を理解するということです。

お客様の頭の中にある
「いい記憶」が何であるかを
いつもいつも考えてみてください。

それが、あなたのブランドをつくる
早道かもしれません。

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「ブランド」の構造はさらに複雑だった

さて、
前回までで「ブランド」というものの正体が、
なんとなくわかってはきました。


人は買い物をするときには、
自分の検索エンジンをフル稼働させ、
上位に表示された記憶にしたがって行動する、

ということでした。


しかし、
どうもそんな単純な話ではないようなのです。


人は単なるいい思い出を検索しているかというと、
実はそれだけではないことがわかってきました。


過去の記憶の検索だけではなく、
将来の想像をしているというのです。


そして、そのあたりに、
まだ未経験の人たちにも影響を与える
ブランドの力というものが
見えて競うな気がするのです。

どういうことでしょう。

例をあげて考えてみましょう。


今、ここに2軒の飲食店があったとします。


1つは居酒屋A。

ここは、リーズナブルな価格設定で、
ビジネスマンを対象としたお店です。

BGМもよく考えられていて、
今日の疲れをぶっ飛ばし、
明日への活力を与えてくれるようなものです。

料理は特別凝ったものではないけど、
リーズナブルに設定。

お腹一杯になっても、
財布にはそう影響はありません。

2つ目はダイニングB。

ここはちょっと落ち着いた柔らかなイメージ。

BGМもスローで、大人の雰囲気を創りだしています。

料理は材料にごだわっているために
ちょっと高価ですが、

すべての雰囲気からすれば、
このくらいは、と納得できるランクです。

さて、居酒屋Aは、
頑張っているビジネスマンたちを
応援するためのお店っぽいですよね。


きっと、店内のお客さんたちの多くは、

「何事もばりばり頑張るぞー!」

って感じの人が多そうです。

反対に、ダイニングBは
スローフードをテーマにしているお店っぽい。

きっと、お客さんの多くは、

「あまりあくせくするよりも、
 好きなことをしてのんびりといきたいな!」

って思っている人が多いのではないでしょうか。

ではここでです。

いつも居酒屋Aに通っている人が、
仕事が忙しかった日の帰りに、いつものように
どこかで一杯飲んでいこうかと考えたとします。


いつもの居酒屋が頭の中に浮かびました。

「やっぱり、いつものところでスタミナを
 補充して帰るとすっか!」


しかし、そのとき、
ふと時々前を通過していた
ダイニングBが何か気になりました。

「ああ、そう言えば俺も働きづめだよなあ!」


ダイニングBの
しゃれた入り口と店内が頭に浮かびました。

「こういう疲れた日にはもしかしたら
 あんな店がいいのかもな・・・」


そんな風に考えて、
いつも通っていた居酒屋Aの前を
通りすぎてしまいました。


こんなことも、ありえないことではありません。


つまり、1軒の店を選ぶときだって、
人は、過去の記憶を検索するとともに、
未来の想像をも一緒にしている
ということになります。


「今夜は、ちょっとのんびりとするか」

なんてね。

この人は、自分がダイニングBに入って
のんびりと食事をしている姿を想像しています。

これが、未来の想像で検索しているということです。

そしてそこには、その人の人生観が関係しています。

だって、ほら

「こういう疲れた日にはもしかしたら
 あんな店がいいのかもな・・・」

と思ったということは、

「あまりあくせくするよりも、
 好きなことをしてのんびりといきたいな!」

というようなものを感じたからでしょ。


どうやら、現代における消費行動は
思ったよりも複雑になってきているようです。

消費はニーズによって起こる場合もあれば、
ワクワク感を体験してみたくて起こる場合もあります。

しかし、それだけではありません。

ちょっとした買い物にも
自分自身の人生観が投影されますし、

その人生観も日々変化をしている
ということを忘れてはいけないようです。


自分のお店にブランド力をつけたい。

そう考えて、そのためには
「機能的な価値」や「情緒的な満足度」
を高めればよいはずだったのですが、

ここにきて、「人生観の提案」という
要素が登場してきたしまったということです。


では、ブランドといったものを
個人の小さい飲食店でも
つくることができるのでしょうか?

あなたの関心は、きっとここにあると思います。


これについては、次回、いろいろな事例を挙げながら
一緒に考えていきたいと思います。

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なぜ、今さら「ブランド」なのか

このところ3回ほど
「ブランドとは・・・?」といった、テーマについて
お届けしています。

しかし、
小さな飲食店のおーなーさんたちにとっては、

「今更、ブランドと言ってみたところで・・・」

という声もあります。

確かに、「ブランド」という言葉には
何か、自分たちには
関係がないような気がします。

しかし、
売上を増やすために、
いろいろな活動をするときに、
どうしてもこの言葉が、
壁になってくることがあるのです。

ですから、
全く自分たちには関係がないなんて
言ってはいられないのですね。

そもそも、何でこなテーマになったのかと
振り返ってみますと、

まず、飲食店の集客のために、
私もオーナーさんと一緒に、
あれこれとやっているのですが、

どうも成功するときと、
そうでないときがあるのです。

「そりゃ、当たり前だろ」

と思われるのですが、


私的には、「何で??」

となるわけです。

で、その原因をいろいろと考えていくと、
「ブランド」というものの謎が
出てきたというわけです。


そこで、皆さんが思っている
「ブランド」について調べてみたのです。

そしたら、
人は、モノを買うときには、

「やっぱり○○だよね!」とか
「やっぱりいつものところにしようか!」

という「やっぱり」という感情があるんだな、
ってわかってきました。

そこで、
この「やっぱり」をもう少し考えていくと、

そこには、
そんな感情をつくっていく
「プラスの経験」の積み重ねがあって、

それがモノを買うときの瞬間においても、
頭の中の検索エンジンによって
上位に浮かんでくる、

というところまで解明されてきたのです。

そして、
その検索エンジンを持つことは、
買い手側としては、

買うときにいろいろと迷わない
というメリットがあることまで
もわかってきたのでした。


これが「ブランド」の正体だったのです。

ですから、買い手の頭の中に
何かしらの「ブランド」が記憶されていれば、

いちいち商品の品定めなどを省いて、
「ブラント」に従えば損をすることはない
ということです。

もともと、「ブランド」とは、
本来、一人ひとりの頭の中に
記憶として存在しているものです。

その一人ひとりの記憶が、
長い時間をかけて、
たくさんの人に共有されたとき、

“シャネル”とか“アルマーニ”
といったブランド名として

未だ、プラスの記憶として
存在していない人にも、
影響を与えていく力を持っていくもの。


なので、「ブランド」とは、
ほんとうは、個人個人によって違うはず。

あなたの「プランド」は、
あなたのお客様の頭の中の記憶にあれば、
それでいいのでは、と考えたくなります。


あなたのお店は、
あなたのお客様にとっての
ブランドであればいいという考え方です。

しかし、どうもそれでは
「ブランド」の力というものが
現われてこないような気がします。

やっぱり「ブランド」というからには、
まだ未体験の人にも、
影響を与るものであってもらいたいですね。


そのためには、人が商品を買うときのことを
もう一歩踏み込んで考えてみる必要がありそうです。

実は、人は商品を買うときに、
過去の記憶を検索するだけではなく、
将来の想像をしているのようなのです。


ここに、未体験の人にも
「ブランド」という力を発揮する
理由があるような気がします。


ここがはっきりとしないと、
なぜ、同じ広告でも、
成功と失敗が分かれてしまうのか?

という疑問が解決できないのです。

あなたのやっている販促活動が、
もしも、どこかの誰かがやっていることを
参考にして考え出したものであるのなら、

その成功と失敗を分ける1つの要因は
「ブランド」が持つ力かもしれません。

あなたの店に「ブランド」の力がないために、
同じようなことをしても、
同じように成功することができなたのです。


あなたは、参考にしたお店の「ブランド」と
まったく同じ「ブランド」を持っていないことには
同じ成功を得ることは無理な話です。

同じ「ブランド」を持つこと。

それはもう無理な話なのですから、
そういう役に立つか立たないかわからない
他人の成功手法を勉強するのではなく、

ここはひとつ、じっくりと
「ブランド」の力や構造を
勉強しようということで、
このテーマを取り上げているのです。


と言うことで、次回から前回に予告した、

人はモノを買うときに
自分の人生を想うということについて

一緒に考えて行きたいと思います。

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ブラントを育てる2つのステージ

人は買い物をするとき、短い時間の中でもいろいろなことを考えています。

あなたのお客様が「どこで飲もうか」と思いついたとしても、
その時に、あなたのお店が頭の中に浮かんでこなければ、
当然、あなたのお店が選ばれることはありません。

反対に、「どこで飲もうか」と思いついたときに、
「やっぱり、あいつのところにしようか」と頭の中に、
しかも真っ先に浮かんできたとすれば、
かなりの確立で、あなたのお店にやってくることになります。


そのときのお客様の頭の中のことを考えてみると、
瞬間的にでも「記憶の検索」をしていると考えられるのです。

そして、その「記憶の検索」とは、
今までのプラスの評価を特に積極的に探し出している作業なのです。


さて、この「記憶」というものなのですが、
それには大きく2つのステージを考えることがでます。


1つ目は、「機能がもたらす価値」というもの、
2つ目は、「イメージ」というものです。


1つ目の機能とは、
「おいしい」、「座り心地がいい」、「安い」、「健康食を扱っている」
というような、人に何かしらの便益を与える能力のことです。

もちろん、その機能のひとつひとつは、万人に納得できるものもあれば、
限定された人だけが喜ぶものである場合もあります。


2つ目のイメージとは、1つ目の機能の結果、
「安心できる」、「ワクワクする」、「ステータスを感じる」
というような情緒的なものを指しています。


そして頭の中では、機能的な価値での差別化が困難になると、
2つ目の情緒的な満足度が選択の重要な要素として登場することになります。

いいえ、時には機能的な価値を完全に無視しても、
情緒的な満足のためにお金を払うことだってあります。

飲食店を選ぶ場合には、この2つ目のイメージという面が
とても大切だと私は感じています。


人は、1つの商品に満足すると同じ会社の商品も買うようになるものです。

たとえば、○○社のプリンターを買った人が大変満足したとします。
するとその人はデジカメを買うときにも、
求めている機能が同じで同じ価格ならはもちろんのこと、
たとえ少し高くても○○社のデジカメを買う可能性は高くなります。


飲食店の場合でもそれは同じです。

初めて来店して食べた料理が満足するものであれば、
次に選ぶ料理についても容易にオーダーをしてもらえる可能性があります。

ですから、繁盛しているお店の“お通し”や“前菜”は、
けっこう手の込んだ、それだけで一品になるのではないかと思えるくらいの
ものがでてくる場合が多いのです。

また、来店して席につくと、真っ先にその店の責任者が飛んできてくれる
という演出をしているお店もあります。

これなども、まずは初めに満足感を与えてたほう芽よいとい判断なのです。


さらに、自分が信頼している店がたとえ違う業態で2号店を出した場合にも、
やはり無条件に信頼する傾向があります。

極端な話が、ラーメン屋さんが居酒屋を開いても信頼されやすくなります。


このような満足を与えることが積み重なってくると、
お店の収益にもかなり影響を及ぼすことになってきます。

では、お客様側からしたらどうでしょう。

巷に星の数ほどある飲食店の中から、△△店というブランドを
迷わず選ぶことで、いろいろと考える手間が省けることになります。

言ってみれば、頭の中での情報検索の省力化でできるということです。

そして、その上で満足感も得られます。

と言うことは、△△店というブランドは、
お客様にとっても大切な財産なのです。


しかし、お客様の頭の中にいい記憶を育てていこうとする店もあれば、
その逆もあります。

初めに出てくる“お通し”が昨日の残り材料でまかなったり、
接客の不手際というような基本的な機能で不満を与えてしまうと、
どんなにイメージの向上のための方策をしても挽回は不可能です。

飲食業界の厳しい競争の中で、いい記憶を残すのはなかなか困難ですが、
一方で悪い記憶というものは、簡単には払拭されないものです。


いい記憶にとってイメージは大切な要素であることに変わりはありません。

しかし、現在ブランド力のある店は、
まずイメージ以前の機能的な価値のレベルを保つために努力をしています。


「ワクワクさせればお客はやってくる」
「人は感情でモノを買う」


このような人間の情緒的な側面を刺激して、
商売を繁盛させようとする手法が流行ったことがあります。


ところが、そうなると、
「ワクワクさせる」「感情を刺激させる」
ということばかりに気を収集してしまい、
肝心の「機能がもたらす価値」を高めようとするこを
忘れてしまっている店が多くなってきてしまっています。


「ワクワク」も「感情」も機能があって初めて発生するイメージですので、
肝心のお店の品質維持のレベルを保っていなければ、
「ワクワク」だけではブラントをつくることはできないと思うのですが、
あなたはどう考えますか?

これまでの3回で「ブランド力」の正体は、
だいたいわかってもらえたのではないでしょうか。


ブランド力とは、人の頭の中に記憶として存在しています。

ところが、人は単なるいい思い出を検索しているのかと言うと、
実はそれだけでないことがわかってきました。

商品を買うときに、過去の記憶を検索するだけではなく、
将来の想像をしているというのです。

そして、それは極端に言うと、人の人生観にも深くかかわってくるのです。

「たかが店を選ぶに人生のことを考える、だって?」


そう思われますか?


では、次回にはこのあたりについてお話したいと思います。

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「ブランド」が作られる仕組みとは

前回では、
飲食店では「ブランド」という言葉をどのようにとらえたら
自分の店にも関係があるようになるのかについて、
あなたが飲食店を利用するときの気持ちになって想像をしてみました。

そして、ブランドというのは「やっぱり○○だよね」の中の「やっぱり」
という言葉が示す感情にありそうだということがわかってきました。

「やっぱり○○だよね」という感情はモノを選択するときに使われます。

ということは、飲食店を利用しようとするときに、
この「やっぱり」が頭の何に浮かんだとしたならば、
それはブランドによって「選択された」ということでしょう。


あるモノを購入するとき、またある飲食店で食事をしようとするとき、
人はこの「やっぱり」という選択までに、何を考えでいるのでしょう?

このような研究は最近、マーケティングの研究において活発になっています。

その結果、人はちょっとした買い物のときでも、
かなり色々なことを考えていることがわかってきています。

つまり、あなたのお店にやってくるお客様は、
あなたのお店を選択するまでには、
色々なことを考えからのことだということになります。


これについてはマーケティング研究者の山本直人氏が、
著書の中で飲食を例にあげてわかりやすく説明をしていますので
内容を参考にして、話を進めていきます。

山本氏は飲食店のおけるランチを例にとって、次のように説明しています。


A ポークソテー 1000円
B 魚介類のフライ盛り合わせ 1200円
C 和風スパゲティ 900円

以上の3つのランチセットがあったとします。


この3つから1つを選ぶとき、短時間ではどのようなこを考えるでしょう。


「ポークか・・・、最近肉ばかりだな、良くないかも」
「魚介類・・・、ちょっと高いな。しかもフライじゃ高カロリーだよな」
「スバゲティか・・・、これじゃ後で腹が空きそうでな」
「給料日前だからBはヤメだな」

といろいろ考えた末に、

「すみません。スパゲティの大盛り、できます?」

なんてことになるのかもしれませんが、
実はランチひとつでも、このような葛藤が心の中にあったりするのです。


あなたもよく思い出してみれば、モノを買うときには短い時間にでも、
けっこういろいろなことを考えて選んでいるこことに気がつくと思います。

コンビニのドリンク棚の前で“お茶”を選ぶときだって、
きっといろいろなことを考えての末だと思いますよ。


話はランチに戻ります。

あなたはスパゲティの大盛りを希望しました。

ここでその店の店員さんから「やってません」と言われたら、
あなたのこの店に対する印象は、
まあ、悪いとは言えないまでもけっして良くはありませんよね。

しかし、そんなことであったなら、
(こちらも無理入ってるし、ダメモトで聞いてみただけだから)
なんてことで、この程度の印象はすぐに頭から消えてしまいます。


ところが、店員さんでもマスターでも、
「いいよ、できるよ」と感じよく受けてくれ、
しかも、そのスパゲティが、また、とてもおいしかったとします。

この時点で頭の中では、「おぉぉ、なかなかいい店じゃん!」
なんて感情が生まれ、この店に対しての評価がついています。

それ以来この人は「○○店」の愛好者になって行きます。

「やっぱり○○だよね」という忠誠度の高いお客様の誕生です。


あるとき、いつものようにランチを食べに行くと、
“スペシャルディナーとワインの夕べ”
という企画のパンフが置いてありました。

パンフの中身を読んでみると、
どうやらスペシャルにと言うにはそれなりの根拠があり、
ちょっと割高感はあるのですが、つい予約を入れてしまいました。


これがブランドが利く仕組みです。


人は購入する瞬間に今までのいろいろな購入体験を思い起こしています。

その時に、このお店のように店のブランドに対するプラスの評価があれば、
さらにそのブランドに対してお金を払うものなのです。


いろいろな購入体験を思い起こすということの正体は「記憶の検索」です。

この時に人は今までのプラスの評価を特に積極的に探し出しています。


人の頭の中にはインターネットでの使用するような
検索エンジンと同じような仕組みの検索機能が入っています。

人によって検索の方法は異なるのでしょうが、
その人にとって最適な方法で情報を探して、
もっともその時にピッタリの選択を決定しているのです。


つまり、あなたのお店が誰かさんから
「やっぱり○○だよな」と選ばれているということは、
誰かさんの記憶検索結果のいちばん上位に表示されということ。


ネットの世界でもそうですが、
検索の結果、上位に表示されるようなブランドは
やがてその業界のシェアを高めていくようになってきます。

ですから、お客様の記憶検索で「ヒット」されるためには、
お客様の限られた記憶容量の中でヒットしやすいボジションを
獲得しなくてはならないわけです。


ここが難しいところでもあります。

人の頭の中を見ることはできません。

ですから、あなたのお店がブラントを築くために、
いろいろな活動をしたとしても、お客様の記憶検索で上位に
ランクインされていなければ、何の意味もないことになってしまいます。


では、検索されたときに、
上位にくるのと、そうでないのとではどこに違いがあるのしょうか?


それは、その人にとってプラスの評価の記憶を多く残している
ということが重要になってくることは、もうおわかりでしょう。


ではプラスの記憶とは、どういうものなのでしょう?


どうやら、このプラスの記憶とは
「おいしいかった」という漠然とした味感覚だけではないようです。

そこには大きく2つの面があるようです。

1つは「おいしい」というような「モノの機能をもたらす価値」。

そして2つ目は「イメージ」というものです。


自分のお店のブランドを利かせたいのであれば、今度は、
この2つの面についても知っておかなくてはならなくなってきたようです。

では、次回はこの2つの面を詳しく考えていきながら、
ブランドの構造について、もう一歩つっこんでみたいと思います。

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飲食店の「ブラント」ってなに?

飲食店を繁盛させるためのお手伝いをさせてもらっていると、広告宣伝に対しての適切なアドバイスが必要になります。

ところが、この広告宣伝というものは大変な厄介ものでもあるのです。

どういうことかと申しますと、成功の法則がなかなか見えてこないのです。

同じ広告でもお店によって成功するものとそうでないものが出てきてしまう。
また、同一のお店でも、同じような広告は2回めは全くだめだったしりします。

これでは、法則というようなものにはならないのです。

いろいろなビジネス本に書かれているような方法でやってみても、現実はけっこう厳しいな、というのが実感です。


そこで、なぜそうなるのかを見極めようと、いろいろな原因を考えていくと、そこに「ブラント」という生活者の心の中の要素が浮かんでくるのです。


え! ブランドってあのシャネルとか、ルイビトンといったもの?


はい。そういったものと同じ意味なのですが、小さな飲食店の場合には、これでは現実味がないですよね。

そこで今回は、小さな飲食店にもあるんじゃないのかという「ブラント」について一緒に考えてみようと思います。


まず実際にあなたが食事をしに行くときの気持ちを想像してみてください。

あなたにはいつも利用している馴染みのお店があります。
そこでは、日替わりのコース料理が3000円で楽しむことができます。
お酒を飲んでも4000円をちょっとオーバーする程度です。

ところが、今まで知らなかった屋号のレストランが最近出店しました。
値段は、チラシを見たところ、馴染みの店よりちょっと安いらしい。
コース料理とお酒を合わせても3000円をちょっとオーバーする程度。
内装や雰囲気は大衆的で、どうやら低価格路線が売り物であるらしい。


さて、あなたはどうするか?

もし、迷わずに新しい店に行ったとします。
そのような場合には、馴染み店のブランドに対する忠誠度が低いということになります。

一方で、少々安いよりもいつもの馴染み店に行くということも考えられます。

同じ食事をするのにも、知らない人が経営しているお店でするのより、こちらの好みを心得てくれている気心の知れた馴染み店のほうがいい。
こう思ったあなたは、馴染みの店での食事を選択をします。
つまり、忠誠度が高い、ということになります。


ここまでならば話は簡単です。

人はやっぱり気心の知れたところで飲み食いをしたいと思うはずだから、お客さんと親しくなり、よりおいしい料理をつくってファンを増やせば、ライバル店より高くても、忠誠度の高いお客さんは来てくれると考えます。


ところが実際はそうは行きません。

そもそも、気心が知れたという心の程度を測ることはできませんし、料理にしてもおいしさの基準は、なかなか難しいのです。


あなたはどうですか?

馴染みの店がたまたま休日のときに、飲食の必要が生じたとしても、また別の日にしようと飲食の機会を日延べしますか?

たぶん多くの人は、それなら他店へ行こうと考えるはずです。

実は、人は料理のおいしさとか居心地の良さといった飲食店の中身を吟味して選択しているのかというと、決してそうばかりではありません。
結構、ちょっとした判断で行き先を決めているのです。


しかし、一方で極めて感覚的な部分で選択をしている面もあります。

「新しい店もいいけど、やっぱりいつもの店にしようか」
そんな理由でいつもの店に出かける人もいることでしょう。


ブランドというのは、この「やっぱり」という言葉の中にあるのです。


やっぱりいつもの店
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

これは心の中の問題で、非常に曖昧なものですよね。

そもそも、お客さんがなぜ来店したのかは、実は、よくわからないことが多いのではないでしょうか。

アンケートをとって調査している飲食店もありますが、お客さんは聞かれて初めて自分の行動の説明を考えるわけであり、入店前の衝動的な理由を調べることは、所詮無理な話であるわけです。

しかし、数ある飲食店の中から選ばれたことは確かなことであり、そこには、それなりの理由が必ずあるはずですよね。

そして、その理由のひとつが先ほどの「やっぱり」だとするなら、そのような心の謎について知っておくのも損にはならないと思います。


では、人はモノを買うときに、いったい何を考えているのか?

この問いに対する研究は、近年、急速に進んでいます。

その結果、ちょっとした買い物のときですら、人はかなりいろいなことを考えていることがわかってきています。

では、いったい人は何を考えているのでしょう?

実はこれを知ることが、あなたの店のブラントを強くすることにつながってきます。

ブラントとは、決してシャネルとかルイビトンといった名称からイメージする「高級品」「有名品」を指す言葉ではありません。

ブラントとは、消費者がお金を使って買い物をするときに、頭の中で行う選択基準のスケールと言ってよいでしょう。

あなたが「やっぱり○○だよな」とレストランを選んでいるということは、そこには何かしらの選択基準が存在しているはずです。

このあたりにブラントが有効になる仕組みがありそうです。

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見れども見れず

いきなりですみませんが、あなたに問題を出します。


問題1 あなたは今までにお月様を見たことがありますよね。
    では、お月様は満月になってから左右どちらから欠けてきますか?

問題2 あなたは今までにアリを見たことがありますよね。
    では、アリの姿を上から見た絵を描いてみてください。

問題3 あなたは大根を見たことがありますよね。
    では、大根のヒゲ根がどこからでているかを注意して絵を描いて
    ください。

問題4 あなたは今までに信号機を見たことがありますよね。
    では、横断歩道についている歩行者用信号機の赤ランプの位置は
    上でしょうか、下でしょうか。

問題は以上です。
どうでしたか、すんなりと答えられましたでしょうか?


お月様、アリ、大根、信号機を今までに一度も見たことがない人は、きっといませんよね。

しかし、今までに何度も見ていたはずなのに、いざ聞かれてみると「はて、どうだったかな?」と思った人もきっといたと思います。


板倉聖宣(きよのぶ)という科学者をご存知でしょうか?
昭和5年に生まれ、東京大学教育学部、そして大学院数物系研究科を終了した理学博士です。

彼はその後、科学史研究の成果をふまえ、昭和39年に「仮説実験授業」を提唱し、「楽しい授業」を広める活動をしてきました。

その彼の言葉に次のようなものがあります。

「科学的認識は、目的意識的な実験によってのみ成立する」

つまり、

「単なる経験をいくら積み重ねたところで、科学的な見方や考え方は身につかない」、「目的意識、つまり予想を持って問いかけることをしないと本当のことは見えてこない」

と言っているのです。


何かを研究するために実験をしている、と思ってください。

普通、実験というと、何か試験管を振ったり、顕微鏡をのぞいたりと、何か器具を動かすことだと思ったり、またそうしていることで実験をしているような気分になるものです。

ですから、実験をするとは動作そのものを指すと思われています。

でも、それならば、チンパンジーが試験管を振ってたら、あるいは、赤ん坊が顕微鏡をのぞいてたとしたら、それも実験なのでしょうか?

「そんなのは実験じゃない!」

そうです、誰だってそう考えます。

では、なんで実験じゃないといえるのでしょうね?


それは、チンパンジーや赤ん坊は予想を持って問いかけていないからです。

実験というのは、ある問題に対して、どういう考え方が正しいのかを決定するために行うものです。

チンパンジーや赤ちゃんの動作の目的には、そういう考えがなくて、ただ動作だけをしているからなのです。


人間は目的意識に予想を持って問いかけない限り、いつも見ているものについてさえ、正しく認識できません。

あなたが冒頭の問題に頭をひねったのもこれが原因だったのです。

しかし、ひとたび目的意識に予想を持って問いかけることさえすれば、小さすぎて目に見えない世界や、逆に大きすぎて目に見えない世界、さらに、普段は見えない人の心の中までも知ることができるのです。


科学者は、予想を持って問いかける意識を持って実験を繰返すことにより、原子分子の活動、地球や宇宙の成り立ち、生物の進化の歴史など、目では見えないようなことについても正しい見識をもてるようになったのです。


飲食店の再生もこれと同じだと思うのです。

お客様が少なく売上が上がらないお店のオーナーさんは、いつも頭を抱えて考え込んでいます。

しかし、そこには「予想をもつ」という意識はありません。

よその流行っている店の外見を眺めて、自分の店とを比べ、「やっぱり、ああいう形態の店じゃないとダメかな」と思っています。

または、自店のメニューと他店のメニューを見比べて、「今は、こういう料理でなくてはお客さんを呼べないのか」
なんてことも考えています。

これじゃあ、いつまで考えていたってチンパンジーや赤ん坊と同じことです。


お客様が来店しないのは、何かの原因が必ずあるわけです。
その原因を見つけて解消できれば、お店は再生できるはずです。

しかし、ふつうその原因はなかなか見つけることはできません。

たしかに、店の形態やメニューも原因である場合もあるでしょう。
しかし、それが本当の原因だと確証できるものはありません。

その時点で、お金を使って改装をしたり、メニューの総入れ替えをするのはお金と時間の無駄遣いです。


確証ができなければ、確証を得るための作業をすればいいのです。

すなわち、それが予想をもった問いかけのための実験です。


もちろん、内装をいじることに対しては実験が難しいと思います。
しかし、不振の原因は業態や内装の違いではないことが多いのです。

あなたが予想を持って問いかける意識を持つことで、まだまだいろいろな実験しなければならない要因が見えてくるはずです。


私のようなコンサルタントと言われている人間は、この「予想をもつ」意識を磨くために訓練を重ねています。

店によって原因はさまざまですから、「これをすれば、どんな店でも一発です!」なんて絶対に言えません。

ですから、不振をつくっている本当の原因を見つけるために、いろいろな予想をもち、現場での調査や実験を試みるのです。

そして運よく短期間に、そのほんとうの原因が確定できれば、それを解決する方法と、実行計画をつくり提案する。

これがコンサルタントの仕事です。
言ってみれば、コンサルタントも実験者、科学者であるわけです。

しかし、これは何も特別な教育を受けた者で、それなりの能力が必要というわけではありません。

あなたにだって、予想をもつ意識の実験さえできればOKです。

あなたの実験により、あなたの問題の原因が確定できれば、その解決の方法は本屋さんに行けばいっぱいあります。

私があなたにひとつ警告したいのは、ほんとうの原因を見つけないうちに本屋さんに飛び込んでしまうことです。

これを読んでするあたなには、是非この間違いをしないでもらたいと、切に願っています。

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「本物志向」ってどういうこと?

飲食店のオーナーさんとはじめてお会いした時には、こんなことを尋ねてみるようにしています。

「今の飲食業界ってどんな時代なのだと思っていますか?」

自分が関係しているビジネスの世界のことを知ることは大切なことです。

時代の認識が正しかった人は、ビジネスもうまく行っているようです。
そして、反対に正しくなかった人は、窮地に陥ってしまっています。

自分のビジネスの世界での時代認識って大切なんだなあって思っています。


それはそれとして、私の質問に対してあるオーナーさんが
「今は、そしてこれからもだが、“本物志向”の時代だよ」
と答えてくれました。

なので、私はさらにつっこんで尋ねました。
「では、“本物志向”ってどういうことですか?」

すると、こんな答えです。
「“本物志向”ってのは、ほれ、みんな本物を求めているってことよ」

気持ちはわかるのですが、さらに意地悪く突っ込みました。
「じゃあ、今まではずっと偽物志向だったわけですか?」


本当に意地悪い質問でした。
そのオーナーさんは、このトウヘンボクとでも思ったのでしょうか、それっきり、この話には参加してくれませんでした。

本物志向。

この言葉は近年になって使われるようになってきた言葉です。

この言葉を使うと、やたら正統派のように聞こえることから、皆さんも平然と使っているのですが、今のような禅問答をしてみると、どうもよくわからない妙な言葉であることがわかります。


そこで今回は、本物志向という言葉について考えて見たいと思います。


まずは、本物志向、という言葉はいつ頃から出てきたのでしょう?


それについては、マーケティングの研究者である山本直人氏が著書の中で「バブル期に、世界の贅沢品に触れた頃から」と言っています。

90年代前半の頃、山本氏がテレビ局と仕事をしたときに見た企画書の中に「時代は、いま本物志向です!」と書かれていたというのです。


「じゃあ、それまでは日本人は偽物志向だったのか?」と、山本氏は感じたそうです。

先の私の突っ込んだ質問も山本氏の疑問を解釈してみたということでした。

そして案の定、訊かれた人は皆、「そういえばね!」って言葉が詰まってしまうわけです。


考えてみれば、過去に偽ブランド品が問題になった時代はありましたけど、誰も好き好んで偽物を志向しているわけではありません。


とうやら、本物志向という言葉を使えば、さも新しい概念のように感じたことから世の中に横行したのではないかと思うのですね。

では、本物志向って、いったい何なのだ?


“本物志向”という言葉の正体、山本氏は、それを「代用品文化からの脱却」と言っています。

ちょっとわかりづらいですよね。

では、わかりやすく説明していましたのでここにご紹介してみます。

スパゲティ・ナポリタンというイタリア料理がありますでしょ。
“ナポリタン”というのはナポリ風という意味ですよね。

しかし、イタリアレストランのシェフならご存じでしょうが、イタリアでは、こんな名前のパスタはないのですよ。

ということは、ナポリタンとは日本風のスパゲテイであるのです。


では、なぜそんなものが生まれたのかというと、当時、完熟トマトが手に入らないために、ケチャップを代用として
使ったということが始まりだったようなのですね。

今でこそ、パスタの種類も増えたわけですが、たしか80年代頃までは、スパゲティといえばミートソースかナポリタンのどちらか。

イタリア料理専門店でようやくボンゴレやカルボナーラを見かけることができたという感じでした。

そう言えば、スパケッティーをパスタと呼び変えたのもこのあたり。


ところが、この時代以降になって海外へ旅行する人が増えてきました。
その結果、イタリアで本物を知るようになり、それが日本に紹介され、パスタの本物はこのようなものだ、という流れが生まれたというわけです。

これが、本物志向という言葉の正体、山本氏が「代用品からの脱却」といった意味なのです。


この本物志向という言葉は、パスタこのような料理にだけでなく、素材や器、はたまた調度品にまで使われるようになってきました。

思い起こせば、日本という国は明治以来そして戦後の高度成長期に、海外の色々なものに代用品を充ててきまた歴史を持っています。

食の分野ばかりではありません。
居や住、そしてスポーツや芸術の世界においても同様です。

それは、つまりは安価に普及させることに力を注いできたとも言えるのです。

その分、日本古来から伝わってきた伝統品などは、製造にコストがかかるようになってしまったために、姿を消してしまったものもあります。

風呂場のフロ桶や手桶などはその代表的なものでしょう。

でもそれは国民の生活を向上させるための一緒の知恵だったわけです。


それが近年になって経済の成熟期を迎え、また国際化が進んだ結果、改めて本物と代用品との差を人々が意識するようになってきたということです。

「本物」という言葉が付加価値の高さを意味するようになり、「付加価値が高い」という言葉が「納得できるもの」という意味になっていったのですね。

ですから、代用品にだって優れているものには価値があるのです。

パスタの世界で代用品であったナポリタンもなくならないし、それはそれなれの独自の価値を作り上げているわけです。


先のオーナーさんが言われた“本物志向”とは、たぶん、「モノにこだわる時代だ」と言いたかったのでしょう。

でも、「こだわる」という言葉も意味が曖昧です。
本来、「こだわる」という言葉は良い意味では使われません。
「オレはこだわる人間だ」というのは融通のきかない、使い物にならない人間という意味です。

なので、私個人としてはあまり使いたくはない言葉てはあります。
でも、言葉も文化ですから、時代とともにその意味するニュアンスは移り変わっていくものですね。

今では「こだわり」という言葉は悪いイメージはありませんものね。
特に料理の世界においては、職人の美学みたいなニュアンスです。


それはそれとして、「本物」とは、ひと目で納得できる価値の高いものという意味なのでしょう。

ですから、それを満たしていれば代用品だって立派な本物です。

ですから、「本物志向」というのは、「ひと目で納得できる価値の高いものを求める傾向のこと」
であると思うのです。


では、今が本当に「本物志向」の世の中であるとすれば、あなたは、どのような料理やサービスを提供しますか?

「・・・・・・・・・・・」

ね! 

言葉では平然と言いますけど、これって、結構考えてしまうテーマですよね。

まさか、料理材料を高価なものにすれば、それで本物志向だとはゆめゆめ考えていませんよね。

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マーケティングの研究は「他者を知ること」

今回は、最近良く耳にする「マーケティング」について私なりの考えを聞いてもらいたいと思います。

マーケティングっていったい何のことなのでしょう?
そして、それは飲食店という商売に必要なのでしょうか?

では、はじめます。


飲食店を経営するのは難しいことですよね。

いや、中には簡単だよという人もいるかもしれませんね。
そんなことを言える人はかなりラッキーな人じゃないのかと思ったります。

やはり多くの人は、飲食店の経営って難しいと感じています。


今、日本では飲食店を経営する人に限らず毎日何千万人という人々とが、朝から晩まで一所懸命に働いています。

それは、結局最終的には製品やサービスを売るためであるわけです。

飲食店にしても、厨房の中で包丁をつかったりフライパンを振ったり、一見、売るために働いていないように思える職業調理人の人たちだって、結局は作った料理を売るということにつながっています。


しかし、知恵を絞って、体を使って、売るための活動をしようと、すべてのものが同じように売れていくわけじゃありませんよね。

毎年たくさんの新商品と言われるものが世にでてくるのですが、その中でヒットするのはごくわずかしかありませんものね。


と同じように、毎年たくさんの飲食店が新規に開店していますが、その中で繁盛していくお店もほんとうにわずかな数なのです。

現実は厳しいということなのでしょう。


ですからあなたをはじめ多くの人たちはモノを売ることや飲食店を経営することの難しさをよ~く知っているはず。

でも一方で、できるだけ苦労しないで儲けをあげることを心底願っているんじゃないでしょうか?


飲食店を経営している人に
「一番悔しいことはなんですか?」と聞いてみると、
多くの人が
「いいと信じて作った料理が売れないこと」という答えてくれました。

さらに、
「それと似たような料理がどこかの店で評判になった」と聞いたときは、
さらに悔しいと感ずると言っていました。


そうですよね。その気持ちよくわかります。

「なによ! あれってオレが一番初めに考えたんじゃないの!」ってね。

そんな気持ちになりますよね。


創作した料理の味とか店の規模とかに差があってのことだったのなら、それでもまだ諦めがつくかもしれません。

でも、一番悔しいことは“売れるしくみ”で差が出てしまうこと。


ん? 売れるしくみって、なに?


つまりこういうこと。

いい料理を創作して結構評判になった。
しかし、店が小さいのでなかなかたくさんの人には届かない。

そのうちに、ライバル店がどこで盗んだのか、似たような料理を力任せに売りさばき、多くの人に認知されるようになってしまった。

これってかなり悔しいよね。

でも、もっと悔しいのが“売り文句”で差が出てしまったとき。
力任せじゃなくてちょっとした言い回しで流行ってしまったようなケース。


このような「ちょっとした言い回し」などを、料理を売るときにお客様の前に提示するようなことをしていくのがここで言うところの売れるしくみというもの。


別にお金をバンバンを使って広告を大々的にやったわけではなくても、ちょっとした売り文句で勝負がついてしまうことは結構あります。


たとえば、板前さんがカウンター越しに、
「このブリ、やっと手に入ったんですよね。今度いつ入るのかなぁ。。。」
なんて、ボソっとつぶやく。しかもこっそりと伝えるように。

これだけでも食べなきゃ損と思っちゃいます。

こんなのだって売り文句だといえます。

なんにも大々的じゃない。お金もかからない。

それでも、つぶやくのとつぶやかないのとでは売れかたが違います。


もちろん、多少のお金をかけてポップなどで宣伝してもいいし、お手紙を出して、もっと多くの人に知らせてもいい。


この程度のことであれば、もうとっくの昔から、どの飲食店でもやっていることです。

今、この時間にも日本中の飲食店では、売るための知恵や工夫を懸命に考えているというわけです。


そうした売るための工夫や知恵を結集したものを、私たちはマーケティングという言葉で表現しています。


ですから、そのためにマーケティングは「モノを売って儲けるためのもの」またはただ「儲けるためのもの」と解釈される傾向にあります。


板前さんのカウンター越しの売り文句も「あれはマーケティングだ」と言ってしまうわけです。

このようにしてマーケティングは、最近、飲食業の世界でも多くの店で研究されるようになってきました。


でも、それがちょっとおかしな方向に偏ってきつつあるんじゃないかと感じています。

マーケティングを知るということは、お金儲けの方法を知ることだけではないと思うのです。

マーケティングを研究する過程では「他者を知る」という気持ちが大切になってきます。
                    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

マーケティングは、たしかに、売るための知恵の結集です。
しかし、
マーケティングをいくら研究しても確実に結果がでるとは限りません。

そしてその原因は、相手が人間という「心」を持ってることにあります。


人間の心は常に移ろっています。
それだけに反応は複雑になります。
犬と違って同じようにベルを鳴らしても毎回ヨダレは出してくれません。

だから、すでに結集された知恵を使っても同じ結果は期待できないのです。


反面、だから面白くもあります。
一度負けても、逆転のチャンスはいつでもあるということです。


あなたは日夜、売り方を工夫していることでしょう。

それは人の気持ちの仕組みを知っていくことにほかなりません。

マーケティングとは、言い換えれば「お客様という他者を知ること」と考えてもよいのだろうと思います。

マーケティングでは「プレゼンテーション」という訴求技術を重視します。
そのために、自分や店のことを懸命にアピールする方法を工夫します。

でも案外そんな人は、他者を知ろうとは考えない傾向が強くなってしまいます。

飲食店でもよく見かけます。
「私の店はこんな店です」「料理はこんな考えで作っています」

これはこれでたいへん結構なことです。

でも、このような訴求方法を考える過程で、他者を知ろうという気持ちを忘れないでもらいたいのです。

売り手であるお店としては、店の屋号やスタッフの名前を、買い手であるお客様に覚えてもらいたいと思っています。

そのために、ありとあらゆる知恵を工夫するのですが、意外と、お客様の名前を覚えるための工夫をすしている店は多くありません。

店側が自分のことを知ってほしいと思うのであれば、お客様だって同じように思っていると考えても不思議ではありません。

このように考えることが「他者を知る」ということにつながります。

マーケティングを研究し出すと、「ヒト」のことが少しずつわかってくるはず。
また、それでなければ困ります。

そして「ヒト」に対する理解は、仕事にも日常の生活のヒントになったりするものです。

買い手の気持ちがわからない売り手が儲けることはできません。

売り方を知ることは、人の気持ちの仕組みを知っていく。

そんな気持ちでマーケティングを研究してもらいたいと思います。

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あなたの考えが正しく伝われば商売は繁盛する

佐藤可士和さんというアートディレクターさんがいらっしゃいます。

飲食業界にはそんなに馴染みがないと思いますので、知らない方が多いここと思います。

広告会社のガリバーである博報堂を経て、自分で「サムライ」という会社を設立した方です。

あなたに近いところでは、あのビール会社のキリン発泡酒『極生』の商品開発から広告キャンペーンまでを手がけ、ヒットさせた男と言ったらおわかりになるかもしれませんね。

とにかく、ものすごいアイデアマンです。

商売は、ある意味、アイデア勝負といった面もありますので、枯渇することのないアイデア頭脳を持っていることは有利に違いありません。

では、このアイデア頭脳というのは生まれつきのものなのかと考えると、どうやらそうでもないことがわかってきました。

アイデアはテクニックで生まれるということ。
そのテクニックの1つに「思考の整理」ものがあると言います。

実は、この思考の整理はアイデアを創造するためのものなのですが、自分の考えを相手に正しく伝えるというためのテクニックでもあるのです。

そして、この能力に優れている人の話はわかりやすい。
それが商売の話であれば、納得させやすいということ。

お客様に対しても、従業員さんに対しても、あなたの話がわかりやすければ、もう少し何とかなることって結構あるんじゃないですか?

というわけで、今回はあなたの考えを伝える方法について、佐藤氏のテクニックをテーマにお送りします。


「Aさんから話を聞いたときにはよくわからなかったけど、Bさんから聞いたときにはすごくよくわかった。でも同じ内容だよなァ!なぜこんなにも話す人によってかわるんだろう?」

こんな経験、あなたにもきっとあることでしょう。


なぜ、同じ内容なのに聞く人によって理解度に差が出るのでしょう?

なぜ、同じ料理なのに勧める人によってオーダーに差が出るのでしょう?


実は、私たちが思っている以上に、相手に自分の考えていることをきちんと伝えるということは、難しいことなのですね。

これがうまくできる人とできない人によって、人生という過程においては大きな差が生じてしまいます。


では、どうすればいいのでしょう?


簡単に考えれば、話し方を勉強するということでしょうが、どうやら、自分の考えていることをきちんと伝えるのに長けている人は話すテクニックだけではなく、あることが自然にできる人なのです。


そのあることは、「思考の整理」ということ。
つまり、自分の考えをしっかりと整理することです。

これによって、一番大事なことをブレずに、明確に伝えることができているというわけです。


ところが、この思考の整理というのが意外と難しい。

なぜ難しいのかと言えば、
それは今までそんなことを考えたこともなかったということもありますが、実は、「思考」というのはあなた自身の目にも見えないものだからです。


思考というものは、頭の中だけに存在するものですよね。
ですから、漠然とした状態でなんとなく感じていることが多いはずです。

その漠然とした思考を、相手の状況に合わせて、秩序だてて伝えることは非常に難しいものなのですね。

しかも、相手の状況に合わせるということは、相手の考えもきちんと整理されて、あなたが理解していなければなりません。


ですから、それが出来ている人と出来ていない人との差はできて当たり前。


あなたのお説教が従業員さんにしっかり伝わらないのも、あなたがお勧める料理の予約が思ったほどに取れないのも、言葉の使い方とか、文章の書き方といったもの以前に、あなた自身の思考がしっかりと整理されてなく、さらに相手の思考も理解できていないことが原因なのです。


ではどうすればよいのか。


これについて、佐藤可士和氏は、
「思考の整理のポイントは、思考を情報化していくこと」
と言っています。


思考を情報化・・・。
これは、考えていることを目に見えるような形にする作業のこと。
紙の上にでもパソコンの上にでも、自分の考えを書き出すということです。
文字にして書き出せば自分の目でそれを見ることができます。


こうすることで、嫌でも思考を「言葉」にしなければなりません。

そして、その言葉があなたの考えていたことと一致しているのかを目という視覚で確かめることができます。


とは言っても、実際に自分で自分の考えを言語化し、整理することはこれもまた至難の業です。
並大抵のことではありません。


この点について佐藤氏は
「自分よりも他人のことのほうがクールにみることができるから、まずは相手の言うことをまとめるというトレーニングを始めるといい」
とこのトレーニング方法について話してくれています。

まず自分のことよりか相手のことから始める。

相手の思いや考えを客観的に捉えて、言葉に置き換えるということをやってみるということですね。

いきなり「文章」にするのが難しければ、キーワードだけでも書き出してみるといいでしょう。


そして、書き出したキーワードを整理してある程度まとまったところで、「それってこういうことなの?」と、自分なりの言葉に置き換えて、相手に聞いてみます。


この「それってこういうことなの?」という仮説をするということ。

もし、間違っていれば、相手は修正してくるでしょう。
そしたら、それを受けてまた整理し直し、もう一度言葉を変えて聞きます。

何度も聞き返していけば、必ず相手の言いたかったことのポイントが見えてくるものです。


この作業が慣れてきたら、今度は同じ作業を自分の思考にもしてみます。
「それってこういうこと?」を自分自身に聞き返します。

たぶんその言葉は書き出した複数のキーワードに共通するもになるはずです。

そこで、その仮説に対して類似したキーワードを括ってしまいます。
そうすると、たくさん書き出したキーワードがいくつかの仮説にまとまります。

これが思考の整理という作業です。


思考を整理するということは、簡単に言えば、「あれも言いたいこれも言いたい」といっぱい言いたいことがある中で、整理すると「これだけは言わなくては」というものを見つけ出すことですよ。

まあ、言ってみれば優先順位をつけるということですね。


この作業が自然と出来るようになれば、あなたの考えは相手にとって理解しやすい形となって提示されることになります。

あなたの考えが従業員さんたちに正確に伝わります。
あなたがお客様にお薦めする理由も正しく伝わります。

そして、何よりも今自分が何を考えいるのかがわかるようになります。

実践してみてください。

まずは見えない思考を見える文字情報にすることです。

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流行る飲食店には「オーラ」がある

1990年、42歳にして1軒の飲食店からスタート。
17年経った今、300店以上を構えるまでに成長した際コーポレーション(株)。
この会社を率いるのが、かの有名な中島武さんです。

中島武さんと言えば、飲食業と関わる前の人生も大変ユニークな方です。
とにかく、とても初めからこの業界を目指して歩んできた人ではありません。

まあ言ってみれば、「もう本業がヤバイから、飲食店でもやっか!」なんて調子かどうか、実際のところは謎なのですが、そういう感じからのスタートだと観察しています。

ところが、それが17年経ってみれば300店舗を越えるということですから、これは業界においても、とんでもない例外的な発展だと思うのです。

考えてみれば、業界のど素人がこれまでに成功する例は、他業界ではあまり見られない現象です。
この辺りが飲食業界の面白い所でもあり、また恐ろしいところでもあります。


では、その例外的な発展の原因はなんだろう?


彼はさぞかしマーケティングに長けており、合理的な経営システムを作り上げているのだろう、邪推してみたくなります。

しかし、それも全くないとは言わないですが、それよりも、どうもそんなものとは無縁のある「法則」を持っているようです。

最近、彼はその法則を紹介する本を出版しました。
タイトルは、ずばり『繁盛道場』。

今回は、この本の中より「飲食店のオーラ」ということについてお伝えしていこうと思います。

まずは、人が飲食店を選ぶとき、何を基準にするかを考えて見ましょう。


いろいろな目的で選ぶはずですから特別な基準なんて無いように思います。
ところが、人は必ずあるひとつの基準によって店を選んでいるものです。


何かわかりますか?


それは「惹かれる」という感情です。

「行ってみたい」「行きたい」という気持ちのことです。
この感情抜きで人は店を選ぶことは絶対にありません。

もちろん、価格やスペース、料理や業態での選択基準はあります。

親しい友達たちと日頃のストレスを発散したいとなればそれなりの、子供の記念日にお祝いをするために家族そろっての食事ならばそれなりの、といったぐあいでしょうね。

でも、その目的に合ったお店が複数あったとしたら、その中から1軒を選ぶ基準は「惹かれる」という感情でしょう。


では、惹かれる店とはどんな店なのでしょう?


際コーポレーションの中島氏は、「惹かれる店」とは「オーラ」を放っている店だと言っています。


「オーラ」って何でしょう?


それは、店に入った時とか、お店の人に挨拶された時とか、また、料理が出た時とか、食べた時とか、レジが終わったときとか、いろんな時に、「なんとなくいいよなあ!」と感じさせるものです。

中島氏はこのことを、飲食店の「空気感」と言っています。

「空気感」。 いい言葉ですよね。
何か、すごくわかるような感じです。

街を歩いていて飲食店を注意してみていると、お客様が入っている店と入っていない店があります。

リーズナブルな店が入っているのかと思えば、メニュー看板を見比べてみても、そうではないようです。
では、新しい今風の店が入っているかと思えば、それでも違います。

どうやら、価格とか外装内装のしつらえとかといった見た目の要素は入る入らないにはあまり関係ないみたいなのです。


絵画でも本物と贋作では、観ても全く違う感じを持ちます。
茶碗だって名人が造ったものからは何かを感じます。

そう、この「感じ」というのが空気感だと思うのですね。

こういうのが「オーラ」だと中島氏は言っています。


中島氏は、著書の中で次のように言っています。

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ただ、いい素材を使っただけではオーラはでない。
素材など何もなくても、つくり手がすべてのものを放棄し、
何か一点に集中してエネルギーを込めたとき、オーラが出てくるときがある。

たとえば店のつくり、しつらえは安普請でも、料理人が料理だけに集中して
力を入れたとき、その店にはその店のオーラが出てくることがある。

しかもそれは、ただ力を込めただけではだめなのである。
そこに鍛錬された経験のようなもの、料理人の人間としての積み重ねが
ないとオーラは出てこないのである。

人間もうすっぺら、内装もうすっぺら、料理もうすっぺらでは
オーラは出ない。
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この一節を読んで私は、あっと思い出しました。


昔、一日中、明けても暮れても、料理だけしか頭になかった料理人さんを知っていました。

また、毎日欠かさず昨日来店したお客様のところにお礼の電話をかけていたバーのママさんを知っていました。

また、いつも鏡に向かってシェイカーを振る練習をしていたバーテンダーさんを知っていました。

そして、両頬にえくぼをつくりながら、満面の笑顔で接客していた小料理屋の女将さんを知っていました。

そしてどこのお店も、めちゃめちゃ忙しかったのを思い出しました。

これが「一点に集中してエネルギーを込める」ということだったのか、としみじみ感じたのです。


結局、オーラを出すのは「人の信念」じゃあないでしょうか。

自分は「これ」でお客様をもてなすんだ、と決めたなら、それをどこまでも探求し、磨きをかけていくこのと末に、
オーラという空気感を作り出せるのだと思います。


お店の経営者が、店が好きで、お客様が好きで、料理が好きで、それでどうしたら喜んでもらえるか、日々、懸命に考えながら商売をする。

まあ、言ってみれば、修行みたいなものですよね。

でも、そんな過程のなかから人間としての味も育ってくるのでしょうね。
そんな人間味が店の隅々にまで伝わっとき、きっとオーラが出てくる。

そう信じたいと私は思うのです。

「ビジネスは儲けるしくみづくりである」

このようなことに熱心な経営者が増えてきて、ビジネス界の今はシステムばやりであると言えます。


「顧客管理のしくみを作ろう」
私自身もこのようなことを提言している1人です。
また、これが想像以上の成果が出てくるので、ついつい大声で提言しちゃっているわけなのですが・・・。


でも、飲食業の場合は「しくみ」ばかりではダメみたいです。
しくみは必要ですけど、土台に何かがないと薄っぺらに感じてしまいます。
いわゆる、お店に惹かれるものがないということです。

人間の信念というのは、つまりはその人の「生きざま」ということです。
主人の生きざまも見せてもらえない店にはしくみも軽薄に映ります。


自分の店のオーラを出すことに気を配ってください。
何も特別なことじゃありません。
あなたの今やっていることを、お客様のために掘り下げることです。

料理の知識、材料の選び方、仕入方法、調理方法、盛り付け方、
配膳のタイミング・・・・・。

すべてを「絶妙」と言われるまでに努力してみてください。
きっとオーラが出てきますから。

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従業員満足度=顧客満足度

今、テレビをつければ、1日に一度は必ずと言ってよいほどに画面の中に登場する芸人のひとりと言えば、島田紳助さんです。

彼が司会をする日曜オンエアの『行列のできる法律相談所』は、私が主宰する『行列ができる店づくり研究会』とそっくりな名前であるためそしてメチャメチャ面白いので、私が一番楽しみにしている番組です。


では、この『行列・・できる・・』という言い回しはどちらがパクッたのか?

それは当然、当会であるに決まってます。(スミマセン!)


まあ、それはそれとして、あの抜群の司会センスを持っている島田紳助さんは実は、ビジネスにおいても才能を発揮しているのは、すでに有名ですよね。

特に飲食店においては、鬼才を感じさせるものがあります。


その紳助さんが、ですね。
今年の5月、㈱幻冬社からビジネスの成功哲学を公開する本を出したのです。

タイトルは『ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する』。


今日は、この本に収められている多くのためになる話しの中から、1つだけ選んで、あなたにお伝えしようと思っています。


それは「従業員満足度」というものです。


紳助さんは著書の始めのほうで、こんなことを話しています。

-------------------------------------------------------------------

これは自慢話だが、この間、心斎橋の鮨屋で食事をした。
(注: この鮨屋というのは紳助さんが共同経営しているお店です)

飲み物は何にしますかと訊かれて、僕は炭酸水を頼んだ。

そしたら、注文を受けた従業員の女の子が、
「少々時間がかかりますが、よろしいですか」と答える。

僕は驚いて言った。
「炭酸水の栓を抜くのに、なんで何十分もかかるんや」

すると彼女の答えがこれ。
「店には炭酸水の用意がないので、これからちょっと買ってきます」

ちょっと待て、と。
店に置いてないなら、「ウチにはありません」でいいではないか。

子供じゃないんだから、ないならないで我慢できる。

「俺が経営者だからといって、そんなに気を遣うことはない」と僕は言った。

すると彼女は、さらに驚くべきことを言った。
「いやそうじゃなくて、どのお客様にもさせて頂いていることですから」

もちろんできることには限りがある。
けれど、お客さんの希望をかなえるために、できることはなんでもしたい。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
店にないものを注文されたとき、外に買い物に出かけるくらいのことは、いつもしていることだと当たり前のように言ったのだ。

僕はそのことにいたく感動した。

その日、食べた鮨のことは忘れてしまっても、その言葉はずっと忘れないと思う。

たかが炭酸水1本の話だ。
だけど人を動かすのは、こういう人の気持ちなのだ。

-------------------------------------------------------------------

これを読むと、
「そうだ! お客様には感動を与えることだ」
そして、
「感動は、予想を超えるサービスから生まれる」

このように思った方もいるのではないでしょうか?


たしかに、お店がお客様に感動を提供できれば、そのお客様がリピートしていただける可能性は高くなります。

そして、その分お店も繁盛し、ビジネスも成功するという理屈ですね。
その通りだと思います。

でもね、ここで紳助さんが言っていることは、そんなことじゃない。

たしかに、お客様に感動を与えるサービスは必要だけど、それを、いったい誰がやるのか、ということです。


お店の経営者であれば、お客様に感動を与えるためにいろいろな手をつくすのはもう当たり前なことです。

「お客様は感情によって行動する」
「感動がお客様を連れてくる」
なんて言葉は、もうちょっと昔から言われていることですもの。

ですから、勉強熱心なあなたであれば、そんなことは、もう耳タコができるくらい聞いていますし、また、すでに実践しているはず。

問題は経営者であるあなたに、ではありません。

サービススタッフとして雇用しているアルバイトさんやパートさんにあなたと同じような気持ちを持って感動の提供をしてもらいたい。
それも、言われたからやるんじゃなくてごく自然に、です。

経営者であるあなたなら、きっとこう思っているはずです。


紳助さんは、こうも言っています。

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「ありがとう」の一言でも、人によってその響きも違えば、顔に浮かぶ表情もまったく違う。

「ああ、この子はええ子なんやろなあ」と、ただその一言と笑顔で、こっちまでが幸せになってしまうような子も中にはいるわけだ。

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ほんとうですよね。

こんな一言と笑顔を持っている子をあなたの店にも育てたいですよね。


では、どうするのか?

まず経営者が従業員満足度を高めることする必要があります。


ちょっと話がズレますが・・・。

「自分の生命が保障されているという大前提がなければ、他人の命を心配することができない」

これは、ある救急医療センターの看護婦さんの言葉です。

その通りです。
余命いくばくもない人は他人の命の心配などしてられません。


私は、サービスもこれと同じことだと思うのです。

「自分が満足しているという大前提がなければ、他人に満足を与えることはできない」


経営者が従業員に満足を与えないかぎり、従業員がお客様の満足なんて考えることはありません。

夫婦で経営しているのであれば、
あなたが奥さんに満足を与えないかぎり、奥さんがお客様の満足なんて考えることはありません。


顧客満足度を上げたいと思うのであれば、まず、従業員満足度を上げることを考えてみてください。

そして、そのために何をするかを考えるましょうよ。

「お金の問題か?」って?

いえいえ、けっして給与は大事な要素ですけど、それ以外にももっと大事なものがあると思いますよ。


紳助さんはこの話のまとめとしてこういっています。

「まだ欠点だらけの鮨屋だけど、少なくともそういう気持ちで彼女が働ける職場になりつつあることを誇りに思う」


そして、あなたへのメッセージとして次のように締めくくっています。

「根本のところで、みんなが幸せにならなきゃ意味がないということを、経営者がいつも真っ先に考えているかどうかだ。その根本の目標が揺るがない限り、きっと上手くいく」

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お客様のお見送り

今回で飲食店コンサルタントの宇井義行氏が提唱する、「飲食店のサービスの常識」シリーズが、今回で最後になります。

他の業種に比べて、「いらっしゃいませ」から「ありがとうございました」までの時間が長い飲食店には、同時に他業種とは異なるサービスの提供が大切であったのでしたね。

今回は、その最後の「ありがとうございました」という瞬間のサービス、つまり、お客様のお見送りをテーマに話を進めていきます。


お客様がお帰りになるときに「ありがとうございました」と言うことは、別に、飲食店に限ったことではありません。

これは商売をやっていれば当たり前のことですし、お客様にかける言葉として「いらっしゃいませ」と肩を並べるほどに大切な言葉です。

とにかく、お金を払っていただいたお客様にかける言葉ですから、まずは感謝の気持ちがそこになくてはなりません。


ところが、多くのお店を見てきた宇井氏は、この「ありがとうございました」も「いらっしゃいませ」と同様に、ただ機械的に繰返しているだけのお店が目立つ、と言っています。

機械的というのは、言葉は発していても、「感謝の気持ち」が込められいるとはとても感じられないということです。

言われて見れば、「ありがとうございました」という言葉を、威勢よく大声で反復して、「元気が良い店」というイメージを持ってもらいたいのかしら、と思ってしまうお店がありますよね。

言葉なんかも、「ありがとうございました」とは聞こえず、「アリアシターーー」としか聞き取れませんです。

あれはにはとうてい感謝なんて気持ちが込められているとは思えません。


たしかに、一応は「ありがとうございました」と言っていると思えます。

しかし、こういう言葉は、本気になって感謝の気持ちが込められていないと、だんだんに腹が立ってくるような感じになってきます。

また、「早く出て行け」と追い立てられているような錯覚にもなってきます。


私がそんな気持ちになるのですから、たくさんのお客様の中にもきっと私と同じ気持ちになってしまう人がいるんじゃないでしょうか。


そして、そうであれば当然、そのお客様がこれからの常連客になってくれる確立は低くなります。

このことを宇井氏は著書の中で次のように書いています。

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一般に、飲食店の接客サービスはレジで終わるというのが常識になっている。
実際、レジの仕事は単にお金を清算することだけではない。
いわばお店でのサービスの総仕上げである。

お客様の満足度は、お金を払ってはじめて決定されることになる。
なぜなら、料理、サービス、雰囲気とも、料金にてらして適正かどうかは、
お金を払うまではわからないのだ。

したがって、お客様はレジで最もシビアな評価を下す。

そこで、気持ちよく支払が出来て、心からの感謝の気持ちを示されれば、
お客様はそれまでに多少の不満があったとしても帳消しにしてくださる。

しかし、レジの態度で悪い印象を与えてしまったら、その反対である。
それまでどんなに満足にしてくれていたも、とたんに気持ちが冷めてしまう。

だから、レジでの「ありがとうございました」は、
本当に感謝の気持ちを込めたものでなければならないわけだ。

お客様は、気分よく帰れるからこそ、また来店してくれるのだ。

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まったくその通りですね。

お客様は、最後の最後、レジで支払をするときにお店を判断しています。
また来てもいいか、もうこれっきりにするかの分かれ目が、支払の時なのです。

そこに、お店の今までの努力が無駄になるお見送り方をしていたとしたら、これってすごく損してる話じゃないのですか?


では、「ありがとうございました」という言葉の中に、感謝の気持ちを込めるにはいったいどうすればいいのでしょうか。

それについて宇井氏は、お見送りの仕方であると言っています。


お見送りの仕方、それはこういうことです。

接客の終わりはレジと思っているお店はわりに多いと思います。
そのような店ではレジで頭を下げて終わりになります。

しかし、お客様が戸口から出るまでが接客と考えるお店もあります。
そこでは会計の後にお客様の背中に向かって、もう一度、「ありがとうございました」と声をかけます。

また、料亭などは戸口の外までお見送りをして、「またお越しくださいませ」などと声をかけ、お客様の姿が見えなくなるまで、お見送りの姿勢をとっています。


もちろん、どのやり方が一番よいというものではありません。
業態によって過剰なお見送りは不自然な場合もでてきます。

しかし、大事なことは、

感謝の気持ちを確実にお客様に伝えるということをお店のスタッフ全員が心得て実践しているのかということです。

お見送りの仕方は、その方法が先にあるのではなく、できるだけ感謝の気持ちを伝えたいと考えた結果の行動なのです。


これだけたくさんある飲食店の中から、自店を選んで利用していただいた。
そのお客様に対して感謝しなければならないというのは、誰でもわかっていることです。

でも、その感謝の気持ちが、はっきりとした言葉や態度に表れていなければ、またお客様に伝わっていなければ、それは意味がありません。

そういう意味において、お見送りをするということは、飲食店として最も大切な仕事だということがいえるのです。


このお見送りの仕方の具体的な例として、岩元貴久さんの著書『「稼ぐ人」だけが知っている! 13の氣づき』の中に興味ある話が載っています。

私のこのブログにも掲載しておりますので、時間に余裕のある人はご一読してみられるとよいと思います。

ブログ記事のURLは下記の通りです。

http://www.gyouretu39.com/cat17/cat13/

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接客サービスの盲点とは

飲食店コンサルタントとして数多くの飲食店を見てきた宇井義行氏は、「飲食店の接客サービスの盲点は中間サービスにある」と言っています。


飲食店の接客サービスは、お客様を出迎え、席にご案内し、オーダーを取り、料理をお出しすれば終わるわけではありません。

料理をお出しした後でも、お勘定をしてお帰りになるまでは接客サービスは続いているのです。

お客様が楽しく過ごすためのフォロー的なサービス、これを宇井氏は「中間サービス」と称しています。


そして宇井氏は、その中間サービスについて次のように言っています。

「これがなかなにかできない。基本的にはお店の教育が悪いせいなのだが、ここを改善しない限り、本当にお客様に愛されるお店にはなれない」


どうでしょうか。
耳の痛い思いで読まれた方もいるのではないでしょうか?

一方、「いや、ウチはそんなドジはやっていない」と反論する方もいらっしゃると思います。


では、ちょっと見ていきましょう。


最近、積極的に追加オーダーを勧めるお店が増えています。

1回のオーダーでほったらかしにすれば、サービス不足と思われかねないし、少しでも客単価を上げて、売上に貢献したいからあって、やりすぎにならなければ悪いことではありません。

これは「アップセール」というちゃんとしたお店の戦略です。

問題は、追加オーダーを勧めるのが悪いのではなく、このようなアップセールを積極的にしておきながら、お客様側から追加オーダーがあったときに平気で見落としてしまうこと。

このようなことは、サービススタッフがお店から言われて仕方なくやっているというだけで、追加オーダーを取るサービスが中間サービスだという意識がまるでないことから起きることなのですね。


サービススタッフの大事な仕事とは、繰返して言いますが、お客様が楽しく過ごすためのフォローであるはずです。


そのための具体的な行動とは、お客様の動向に常に気を配っていること。
お客様のテーブルから心の目を離さないということです。

これを店内のサービススタッフ全員が、チームワークを組んで、効率よく実行していれば、お客様の合図を見逃すことは防げるはずです。

話は少し外れますが、お客様のテーブルを常に注意をし、お客様の食事の進行や、今お客様が何を欲しているのかということを的確につかむことを京都の花街では「座持ちが良い」という言葉で言っています。


おもてなしのプロフェッショナルである芸舞妓さんたちが、お座敷でお客様に行う中間サービスは、日本のおもてなしの最高峰ともいえるものじゃないでしょうか。

お客様たちのちょっとした合図にも常に気を配るとともに、一緒にサービスをしている同僚芸舞妓さんたちとの連携は、実に見事であるらしいのです。

日本人が最も好むものは、やはり日本に伝統的に伝わっている花街のおもてなしの姿にあり、それを受けるお客様たちは、無意識のうちにたっぷりと満足感を感じるのものなのですね。

もちろん京都花街でのおもてなしの演出のためには、それなりの教育訓練の仕組みがこの世界にあるからであり、通常の飲食店と比べるものもいかがなものかと思います。


実際問題、アルバイトさんやパートさんをサービススタッフに起用しているお店は多いのですし、お座敷といった限られたお客様だけに集中していればよいという環境ではない飲食店において、つねに目を離さないというのは不可能ですものね。


でも、言葉を誤解しないでもらいたいのですが、目を離さないとは、お客様をつねにじっと見つめていろ、ということではありませんよ。

ときどきチラッと目をやるだけでもいいのです。

サービススタッフ全員がそれを実行していれば、お客様からの合図を見逃すことは少なくなると思うのです。

また、事前にテーブルごとに担当するスタッフを決めることも一案ですね。

担当するテーブルのお客様は常に、決まったサービススタッフが気を配れば、お客様の合図には即応えることができるようになります。

また、サービススタッフ間の競争意識も喚起することもでき、サービススタッフ自身ににお客様がつくように仕向けることも可能です。

「○○チャンにサービスしてもらって食事をしたいからね」
なんて言って来店してくれるお客様があったらいいですよね。

実際、ここまでのサービスを売り物にしている飲食店は結構あります。
ちょっと高級感はありますけどね。


では、サービススタッフがお客様のテーブルを常に注意していれば、どのようなことがおこるのでしょうか?

宇井氏によれば、

それをすればお客様の食事の進行状況や、今お客様が何を欲しているのか
ということを的確につかめ、お客様の状態に応じたサービスができる、

ということ。


たとえば、いろいろと複数の料理をオーダーされた場合、本来なら最初の料理を食べ終わった頃を見計らって次の料理を配膳するべきです。

ところが、そのようなことをしてくれるお店は、ほんの一部です。

多くのお店では、まだ料理を食べ終わってもいないうちから、次の料理がでてきてしまい、テーブルの食器を整理しながら何とかして置いていくような事態になっています。

もうテーブルは料理の食べ残しの皿で一杯になってしまっています。

あなたも経験ありませんか?
私はこのような経験は結構しています。


このようなことが起きてしまうのは、料理をつくる厨房にも問題があるのですが、多くの場合は、サービススタッフの不注意が原因になってます。

中間サービスが自分たちの仕事だという意識が薄いのです。


また反対に、食べ終えた食器がいつまでもテーブルにあるようなことや、次の料理を配膳する時になって前に食べ終えた食器を片づけるということが平然と行われています。

これは、ものすごく多いですよ。

次の料理を出す場合には、前の料理の食器を片づけてからであるはずなのに、作業の効率を優先するのでしょうか、一緒に作業をしているのですね。

たしかに、作業としては合理的なのですが、サービスという点では、いかがなものでしょうか。


また、食べ終えた食器を下げるときでも、黙って下げるのではなく、必ず「お下げしてもよろしいですか?」と声をかけて下げることは当たり前のことですよね。

これは、多くのお店で実行されているこのなので問題はありません。
しかし、やっていないとすれば大問題ですよ。


次に、水やお茶などのサービスについてですが、時々忘れられていることがあったりします。

「お水、欲しいよね」
「そうね、今度誰かが近くに来た時にお願いしようね」
なんてヒソヒソ話をされたら、失格と思ってください。

そうそう、「タダの水ばかりでは売上にならない」と言って、意識的にお水やお茶のサービスを控えているお店もあると聞きます。

わからないでもありませんが、これはあくまでも中間サービスなのです。
お客様のテーブルへの注意力の“ものさし”として考えたほうが良いでしょう。

「水も気がつかんのか!」と思われたら損です。

水ばかりでドリンクのオーダーしていただけないのは、お店側のセールス力の不足であり、お客様のせいではありませんからね。

ところで、コース料理も販売している飲食店があります。

このコース料理は中間サービス付であることをわかっていますよね?

コース料理というのは、複数の料理を集めたも、というだけではありません。

料理を出したり、食べ終わった頃を見計らって食器を下げたり、次の料理の配膳の準備をしたり、その間にドリンクなどのオーダーを受けたり、お水やお茶のサービスをしたり、という中間サービスが重要な要素を持っています。


単品をその都度オーダーする場合には、サービススタッフはその時その時で臨機応変に手が空いている人がサービスすることになります。

しかし、コース料理のオーダーの場合は、それではいけません。
決まった一人のスタッフがすべてをコントロールしなければならないのです。

複数のスタッフに手伝ってもらうことはありますが、お手伝いのスタッフは必ず自分勝手な行動をとることなく、決められたリーダーの配下としてサービスを構成することになります。

コース料理は、約2時間ほどをかけてお客様に料理と中間サービスを提供している独特な商品なのです。

ですから、本来なら単品を集めた価格よりも高く設定するのが当たり前です。

ところが、「コース料理のほうがお徳です」と価格の安いことをアピールして販売しているお店が多いのは本当に残念に思います。

このようなお店は、中間サービスという考えを持っていないのです。
つまり、飲食店は「たべもの屋」であり「サービス業」ではないと捉えているからなのでしょうか。


コース料理は、おいしい料理を素晴らしいサービスを受けながら、楽しむためにあるというのが私の考え方なのです。

ここにコース料理の醍醐味を見つけてもらいたいと思います。

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お客様とのコミュニケーション

飲食店が物販店と違う点をあげるとすれば、「いらっしゃいませ」から「ありがとうございました」までの時間が
極めて長いことだと思います。

ランチタイムなどの空腹を満たす目的で飲食店を利用する場合は例外として、通常であれば、お客様は2時間ほどは滞在しているのではないでしょうか。

そのため、その間のお店側とお客様とのコミュニケーションは、物販店に比べて特に大きな役割になってきます。

飲食店コンサルタントの宇井氏は、これについて次のように言っています。

---------------------------------------------------
お客様は飲食店に「自分のオアシス」を求めているものだ。
だから、自分を大切にしてくれるお店を探している。
多数のお客が出入りすることくらいお客様にもわかっているわけだが、
できれば自分は特別な存在になりたいと思う。
それがお客様の心理というものだ。
お客様は口には出さなくても、お店の人間と親しくなって、
心の触れあいをしたいと期待しているのである。
---------------------------------------------------

この言葉は、飲食店を利用するお客様の心理を言い当てているものとして、飲食店経営者さんには重要な意味を持っているものなのですね。


そう、お客様はお店を探しているのです。

経営者のあなたにしてみればいつもお客様を探しているわけですが、反対にお客様だっていつもお店を探しているわけです。


そして、どんな店を探しているのかと言えば、「自分を大切にしてくれるお店」。

「自分を大切にしてくれる」ということは、具体的には「親しくなる」ということ、心の触れ合いを感じたいということなのですね。


これは極めて的を射てる話だと思います。
私が飲食店を利用するときにも、自然と親しいお店を選んでますもの。
これはたぶん大半のお客様が心の奥に持っている要望と言っても良いのではないでしょうか。


このようなお客様の要望をかなえるのがコミュニケーション。
そして、それが飲食店ではコミュニレーションの上手下手によって、感じが良い悪いを判断されてしまうのですから、これは、放っておくわけにはいきません。

では、どうすれば良いのか?


まずは、親しみはコミュニケーションから生まれることはとりあえず理解しましょう。


でも、お客様が親しみを望んでいるからといってもお客様側から積極的に話をしてくれるはずはありません。

ここはお客様ニーズに応えて、お店側の人間から声をかけていくのが必要です。

宇井氏は、具体的な行動としてこんな例を示しています。

----------------------------------------------------
たとえば、お迎えのときに、ひと言「今日は暑かったですね」
と添えてみたり、雨の日なら「よく降りますね」と話しかける。
何でもないひと言だが、お客様にとっては手を差し延べてくれたような
嬉しい言葉になる。
というより、気軽なひと言だからお客様の気持ちが楽になるのだ。

メニュー表を渡すときにも、
「もしよろしかったら、今日はこんな料理ができるのですが」などと
料理の説明をする。
その料理をオーダーしてくれなくてもいっこうにかまわない。
お客様を大事に考えているというお店の気持ちが伝わればいい。
--------------------------------------------------

こんなことはすでにあなたのお店では慣例のようにやっていることでしょう。

ただし、大事なことはこのコミュニケーションの目的が、お客様に親しみを持ってもらうことにあることです。

決してお客様の財布の紐をゆるめてもらう目的であってはなりません。

そういう意味で、ここでいうコミュニケーションはマーケティングで言うところの「アップセール」とは別物です。

「アップセール」というのはお客様のオーダーに対して、さらにもう一品のオーダーを促してみる方法のことです。

「マクドナルド」でハンバーガーとドリンクのオーダーを受けた時に、「フライドポテトはいかがでしょうか?」と聞いてみるということです。

これはオーダーの上手な取り方でテクニックの1つとして心得ておくことは必要ですが、これを親しみをつくるコミュニケーションと捉えるのは無理がありますよね。


では、親しみをつくるコミュニケーションとは、どういったものでしょう?

食事中なら
「何か御用はございませんか」
「何かありましたら、なんなりとお申し付けください」
食後なら
「お楽しみいただけましたか」
と話しかければよいと宇井氏は教えてくれています。


ただし、お客様がお連れ様と話しこんでいるのであれば、いくらコミュニケーションが大事といえども邪魔することは禁物です。

それならば、お帰りのときにでも、
「お楽しみいただけましたか。
お話が弾んでいたようなので遠慮させていただいておりました」
などと言葉をかけた方が無難です。

少なくても、「あなた様をずっと気にかけていました」というメッセージにはなります。


さて、このようなコミュニケーションにおいて心得ておかなければならないことがひとつあります。

それは、常連客と一見客との差別です。
私は、一見客よりも常連客を優遇することに賛成する者です。


しかし、その優遇はあくまでも、お店の外での話しであり、同じフロアーでのコミュニケーションにおける優遇は、
差別としか見えません。


常連客が大きな顔で経営者やスタッフと馴れ合っている姿は、だれにとっても気分のよくない光景です。

お客様に親しみをもってもらうことと、特別なお客様に過剰なサービスをすることとは別モノです。

お客様は自分を大切にしてほしいと思っています。
それは、常連様であろうと一見様であろうと変わりはありません。

これだけはしっかりと覚えておかなければなりません。

あなたのお店のコミュニケーションを見直してみてはいかがでしょうか。
おいしいお料理と親しいコミュニケーションがあるお店が、繁盛しないはずはありません。

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感じのよいオーダーの取り方とは

お客様から料理や飲み物のオーダーを取るのは、サービススタッフにしてもれば、最も多い、基本的な仕事ですよね。

しかし、宇井氏によると、あまりにも日常的に当たり前の仕事になっているために、何も考えずにやっているお店があるというのです。


この意見には、私もうなずくところがあります。

オーダーを取るという作業は、単にお客様からの注文を聞いて、それを厨房に伝えることだと考えているふしが見られるのです。

しかし実は、このときにお客様の心証を害してしまうことが一番多いのです。
オーダーを取る仕事とは、接客サービスの見えざる落とし穴なのですよ。


では、どうしてオーダーを取るときにお客様の心証を害しやすいのか?

それは、この作業がお客様と最も近い距離で接することにあります。

したがって、サービススタッフがお客様をどれだけ大切に思っているかということが、はっきりと見えてしまうわけですね。

では、順序立てて考えて行きましょう。

お客様が来店し、ご案内するかしないかはお店によってまちまちですが、席についたら、最初のサービスとしてはお水やお茶、おしぼりなどと一緒にメニュー表を提示しますよね。


ここで最初の問題点です。

宇井氏の説にれば、この時知らないうちに、お客様に圧力をかけているお店が多いのです。

ここで問題になるのが「お決まりでしたら・・・」という言葉です。
通常、お客様にメニュー表を手渡す時に使われる言葉ですよね。


しかし、この言葉をオーダーを促す意味で発してしまっていることがあります。

お客様がまだメニュー表をよく見てもいないのに、せかすような言い方です。
これでは、お客様はメニューを選ぶという楽しさを味わうことはできません。

ランチタイムの限定メニューのときとか、とりあえず飲み物だけオーダーしようとするときならそれでもかまいませんが、自分たちの仕事の段取りにお客様を合わせようとする態度は大問題です。


「お決まりでしたら・・・」という言葉は、普通に考えれば、メニューの中身を検討して注文が決まったら、お知らせくださいという意味。

そんな当たり前の言葉でも、瞬間的に忙しいサービススタッフの不注意で、お客様の注文をせかすような言葉に聞こえてしまう時があるのです。


「そんなつもりはない!」
あなたはきっと、こう思われているかも知れません。

でも、これはお店側の“つもり”ではなく、お客様側の受けとる感覚なのですから、どうしようもありません。

そんなつもりはないのなら、誤解を招くような行動や会話をしないように日頃から訓練しておかなければなりません。


またこれとは反対に、お客様にゆっくりとメニューを検討させるのはいいけれど、メニュー表を渡したまま、いつまでたってもオーダーを取りに来ない、ほったらかしにしてしまうケースも、ときたま見うけられます。

お客様にメニュー表を渡したら。お客様の様子に注意をするというのは、飲食店での接客サービスでは基本中の基本。


お客様の様子をよく見ていれば、注文が決まれば必ず、サービススタッフを探すそぶりをしたり、メニュー表を閉じたりという動作を確認できるはずです。

それはお客様からの合図です。

その合図を見落とすことなく、サッと席までお伺いするのが、この世界での当たり前のサービスになっているのです。

お客様からのその合図を、もしも気づかなかったとしたら、お店はそのお客様を無視していたと同じこと。

「すみませ~ん! お願いしま~!」
「は~い! ただ今うかがいます」

なんて会話を知らず知らずのうちにしてしまっているとしたら、お客様からの印象はかなり悪くしていると覚悟しなければなりませんよ。

さて、オーダーを受けたら、必ず声に出して伝票に書くことです。

これは聞き間違いを防ぐためです。

聞き間違い、言い間違いによるトラブルは意外と多いのです。
初めはまどろこしさも感じるでしょうが、これは習慣にした方がよいですね。


その復唱のときなのですが、これは本当によく見られることなので言いますけど、お客様が「ご飯」と言っているのに「ライスですね」と言い替えること、これは厳禁。

本当によくあります。
「お冷」と言ったら「お冷」で、「お水」ではダメなのです。
「氷」といったら「ハイ! アイスですね」ではないのです。

言い替えるということはお客様の言い方を否定する感じを与えてしまいます。

飲食店においては、これは絶対にあってはなりません。

サービススタッフには、日頃から復唱するときにはお客様の言葉をそのまま復唱するという習慣をつけさせておくことは大事なことです。


さらに、飲み物と料理を一緒に注文された場合や、複数の料理を注文された時などには、必ず提供する順番を確認します。

調理に時間がかかる場合は、あらかじめお客様にその旨を言って、了解を得ておくようにします。


また、厨房の様子をいつも観察したり連絡を取り合ったりしながら、先に受けたオーダーの提供が思ったよりも時間がかかりそうなときには、その時点で現在の進捗状況も伝えておくことも大事な仕事です。

よく、注文を受けたきりでいつまでたっても自分の料理が来ないときがあります。
お客様は厨房の都合はわかりません。

自分の注文したものが、何の理由も言われずに遅いのであれば、お店の印象は悪くなります。

「なんだ、忘れちゃっているのか?」

一度このように思われてしまったら、料理の旨いまずいなんてはなしではなくなってしまいます。

お客様は理由や進捗状況がわかれば、安心して待っていてくれるものです。

お客様の苛立ちを前もって読み取とるのも大切なサービスではないでしょうか。


なお、注文を受けている時に他のお客様から声をかけられることもあります。
この時も絶対に無視してはいけません。

「はい、ただいま」などと必ず、返事をして、今の仕事が終わったら、すぐにうかがうようにすることも大切です。


飲食店でのサービススタッフは、いろいろなサービスをこなしながら、オーダーを取るという作業をしています。

そのために、一番大事であるオーダーを取るという作業を、見落としている店が、本当に多いのです。


試しに今夜にでも、ちょっと他所のお店をのぞきに出かけてみてください。
他人のことはよく観察できます。

「なるほど」と思ったら、さっそく自分のお店を修正してみましょう

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好感の持てるお出迎えの挨拶

「いらっしゃいませ!」

すべてのお店商売において、お客様を迎える際の言葉がこれですね。


私たちは、ものごころついてからずっと、お店に買い物に入ったときには「いらっしゃいませ」という言葉で迎えられてきました。

そして社会人になって、今度はお店側の人間になった時から、お店に買い物に訪れてくれたお客様には「いらっしゃいませ」という言葉で挨拶をしてきました。


そんなことは、いまさら言うまでもなく常識です。


しかし、あまりにも当たり前の言葉であるがために、その意味を深く意識しているお店は多くはありません。

「いらしゃいませ」という言葉だけを、ただオウムのように機械的に発声しているだけというお店は、いくらでもあります。


「人は第一印象で決まる」とは、よく耳にする言葉ですが、飲食店ビジネスにおいては、特に、お店に入ったときの第一印象でほとんどそのお店の評価はされてしまいます。


お店に入ったとき、もしもスタッフの対応に失礼があったとしたら、いくらその後でのサービスを頑張ったとしても、
お客様の心証をよくすることは、ほとんどと言ってもよいくらいできません。


お客様にとって入店時のお出迎えでの第一印象は、飲食業という世界において、他の業界よりも重要なインパクトを与えるものだと思っています。

お出迎えの仕方には、常に十分な注意をしておくことが必要になります。


もっとも、どのお店においても、「いらっしゃいませ」をただの習慣として、言葉だけを機械的に発しているつもりはないと思います。

しかし、「いらっしゃいませ」の言葉にどのような気持ちを込めなければならないのかを知っているお店は少ないと思います。


では、お迎えの挨拶の時には、どのような気持ちを込めて、「いらっしゃいませ」を言わなければならないのでしょうか?


飲食店コンサルタントの宇井義行氏は「いらっしゃいませ」という挨拶の言葉には、次の3つの意味が込められていなければならないと言っています。


1. 来店してくれたことへの感謝の気持ち
2. 大切なお客様と認めていることを示す意思表示
3. 楽しく豊かな時間をすごしてもらうためのきっかけづくり


いかがでしょうか?


1の「感謝の気持ちを表す」ということはは当たり前のことですよね。

ところが、この当たり前のことをうっかりしている店が結構あります。
どんな店かといいますと、たまたま何かの販促原因で忙しくて、てんてこ舞いになっている店です。

その日の接客スタッフとしては、いつもの倍の動きをしなくてはなりませんので大変です。
しかも、暇でも忙しくても時給が同じであると、ついつい来店してくれるお客様が憎らしく感じてしまう時もあります。

「いらっしゃいませ」という言葉はとにかくも口から出てきますが、その言葉がいかにも迷惑そうに感じられます。

(もう、いい加減に勘弁してくれよ~!)が顔に出ています。
そこには「感謝の気持ち」など微塵もありません。

忙しいことは経営者にしてみれば嬉しいことなのですが、同じようにスタッフにも喜びを感じられる仕組みを作っていない店の場合は、このようなこともありえる話なのです。


2についてはどうでしょうか?

お客様は大切な存在であることは、頭の中ではわかっています。
しかし、それを「いらっしゃいませ」の言葉に込めるというのは難しいこと。

いったい、どのようなことをしたら良いのかを店のマニュアルとして作成し、日頃からの訓練をつんでいなければ意思表示はできません。

「お客様アイコンタクトをとって、とびっきりの笑顔で、元気よく」

このような細かな動作マニュアルを作って、常に練習をしておかなければ、気持ちを言葉に乗せるということは難しいものだと思います。

そして、姿勢も大事ですね。
参考になると思いますので、ご紹介しておきますが、徳渕真利子さんの著書『新幹線ガール』にはこんなことが載っていました。

「頭の先からヒモで引っ張られているようにまっすぐ立ち、右手と左手はおへそのあたりでゆるく組む。
 このときの組み方は右手を下にして親指を隠すようにし、両手で卵を1つ抱いているように重ねる」

1つの例ですけど、このような具体的な行動を繰り返し練習することで、大切なお客様として認める気持ちが言葉に乗ってくるのではないでしょうか。

『新幹線ガール』は新幹線のパーサーのサービスについて書かれている著書なのですが、飲食店のサービスにもつながるものだと思いました。

http://www.gyouretu39.com/2007/06/post_258.html#more

特に「お客様を大切な存在として意識する」という点では、大変参考になると思いますので、ぜひ一読をお勧めしておきます。


次に、3はどうですか?

人間は誰でも歓迎を受けたいと心の底で思っています。
飲食店に入るときは、とくにその気持ちが強いく現われます。

それは、飲食店に入るのは、単に「食べ物」を買うのではなく、「楽しい食事の時間」を買う目的であることが多いからです。

ただオオムのように「いらっしゃいませ」を唱えるお店は、こんなお客様の心理がまるでわかってはいないのです。
お客様は食事を目的に来店する、と思っているのです。

お出迎えの挨拶の言葉には、「さあ、これからあなたの大切な時間を楽しく豊かなものにするために精一杯お手伝いをしますよ!」
という気持ちを込めることが大事です。

それにはどうするのが一番よいのでしょうか?

お店によって考え方はいろいろだと思いますが、私は、「お客様を親友と思うこと」だと思っています。
もっとも、この気持ちをもつことも結構大変なことだとは思います。

ともかく、お出迎えの言葉には、このような3つの意味があるということを再認識しましょう。
そして、スタッフ全員とこの意味を共有する努力をしてみましょう。


さて、飲食店には必ず「おなじみさん」というお客様が存在します。
この「おなじみさん」に対しては一見さんに比べると、この3つ意味を込めたお出迎えの挨拶は容易にできるようです。

ですから、何度も来店してくれているお客様の場合は、今度は「いらっしゃいませ」だけでなく、「今日はお早いですね」とか「今日はお1人ですか」と言った一言を付け加えることが大事です。

つまり、自分がなじみ客だと思われている、ということを感じてもらう必要があるわけです。

先に記したような一言でなくても、「あっ! いらっしゃいませ!」
と「あっ!」を加えるだけでも、ずいぶんと親しみが感じられるものです。

「あっ!」という言葉には、「いつも来てもらっている」「私はあなたのことをよく知っている」という意味が感じられます。

宇井氏は、こう言っています。

『やっぱりこの店に来てよかった』
と思ってもらえなければ、固定客を増やすことはできない。
お客様はそれぞれの期待感を持って来店する。
その期待感を絶対に裏切らないことが、成功への鉄則である。


ますます競争が激しくなる飲食業。
お客様にとって、他に行く店はいくらでもあります。

このような時代に生き残っていく飲食店は、やはり第一印象が良い店です。

サービススタッフの明るい笑顔と明るい声、身のこなしや身だしなみ。
飲食店経営者は、常に気を配っていかなければなりませんね。

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接客サービスでの正しい言葉づかい

今日は飲食店における接客サービスでの「言葉づかい」についてのお話し。

大事なことだと感じているわりに、多くのお店が、サービススタッフの常識に任せているのが実状だと思います。

毎回登場している宇井義行氏は、自らの著書の中でこう書いています。


「接客サービスの目的は、 お客様に気分よくすごしてもらうことだ。
 お客様が楽しく豊かな気分で過ごせるように、 いろいろ配慮してつくすことが仕事である。
 当然のことだが、スタッフの言葉づかいには 十分注意しなければならない」

フムフム。そのとおりですね。

しかし、このように真正面から言われてしまえば納得はするものの、では、今まで自分たちが使っていた言葉づかいは、どうなんだろう。

飲食店での接客における言葉づかいとは敬語のこと。
しかし、最近ではこの「敬語」という言葉すら死後になりつつある社会です。


テレビ番組などで、次の言葉を敬語に直せ」なんて敬語のクイズをやったら、きっと、正解者は少ないのではないでしょうか。
それだけ正しい敬語を使うのは難しい世の中になってきています。


では、そもそもどうして飲食店ではこの難しい敬語をもって接客サービスをしなければならないのでしょうか?


宇井氏は同著書の中で、このように書いていました。

「お客様とお店との間には厳然とした一線がある。 絶対に越えてはならない一線だ。
 そして、その一線をはさんでの礼儀というものがある」


ナルホド、「一線」ですか。結構厳しい言葉ですね。

そういえば以前、飲食店で制服の色に白や黒といった無彩色を使う理由は、もちろん清潔感を出すということもあるけど、もう1つは、
「お客様の色には染まることはできません」というメッセージでもあった、という話を聞いたことがありました。

飲食業では、服装においても「一線」かくしての接客が行われていたのですね。

日常に生活において、私たちは親しい雰囲気になれてしまうと、ついつい言葉が馴れ馴れしくなってしまう傾向があります。
また、それだからこそ親しくなれるということでもありますよね。

そのために、日頃「敬語を意識して使う」なんて考えてもいませんので、言葉を発した本人は、「一線」を越えたことに気がつきません。


ところが、お客様は接客スタッフの言葉には意外と敏感です。
これは、言葉というものが、話し手の時よりも聞き手の時方が感受性が強いという性格を持っているからです。
自分では気づかないうちに、相手を傷つけることは案外多いものです。


飲食店の場合には。今まで楽しく過ごしてきたのに、たった一言の言葉づかいでお客様の気分を害してしまうことだってありますし、最悪の場合は大声で怒鳴られてしまいます。

飲食店ではお酒を扱っているお店が多いことから、大変なことになることもあります。

でも、その一言を言ったスタッフには、本来、悪気はありません。
まさかお客様に向かって、わざと失礼な言葉を発するなんて考えられません。

ここが飲食店での接客ツービスの難しいこところです。
スタッフに悪気がなくても、お客様は怒ってしまいます。
しかし、その原因は当然お店側にはわかりません。
そして、その結果大切なお客様が減っていくわけです。


宇井氏は、飲食店で敬語を使わなければならない理由をこう言います。

「最も大切なことは、絶対にお客様の自尊心を傷つけてはならない ということだ。
 これが飲食店の鉄則であり、敬語を使わなければならないのもそのためである」


「自尊心を傷つけてはならない」
これは、何も飲食店に限ったことではないと思います。
商売であれば、お客様の自尊心を傷つけないことは当たり前の話です。

しかし、飲食店は想像以上にお客様の目、いや耳が厳しいのだと思います。
それは、きっと飲食店を利用するお客様が「いい気分」を味わいたい、という思いが強いからなのでしょう。

お金を払って食事をするということは、王様気分を満喫したいということなのでしょうか。
飲食業とは、単なるモノとモノとの交換ではないのでしょう。


では、実際の言葉づかいについてなのですが、飲食店での接客サービスで必要な基本用語はそれほど多くはありません。

「いらっしゃいませ」
「何にいたしましょうか?」
「はい、かしこまりました」
「申し訳ありません」
「ありがとうございました」

簡単に言えばこんなもの。
他に考えられたとしてもせいぜい10種類ほどのものです。
ならば簡単。
「それだけマスターできれば完璧」と思いがちです。

しかし、接客サービスがこの10種類の基本用語だけで務まるものであれば苦労はしません。


基本用語はあくまで基本であり、実際の現場では、「いらっしゃいませ」から「ありがとうございました」までの
長時間のうちには、お客様との間に、さまざまなやりとりをしていかなければなりません。

その“さまざまなやりとり”をスタッフの常識だけに頼っていいのかということを、この際、真剣に考えてみることも必要だと思います。

前述したように、今の日本では敬語は死語になりつつあります。
完全に死語になっているのであれば、それはそれで楽なのですが、「なりつつある」というのは問題です。

つまり、敬語を誤って使っているということです。

例えば、
自分のことを「わたし」と言っていませんか?
正しくは「わたくし」です。

自分の店のことを「うち」または「うちの店」と言ってませんか?
正しくは「わたくしどもの店」です。


その他の言葉づかいの誤りをあげてみます。

「いいですか」→「よろしですか」
「何人ですか」→「何人様でいらっしゃいますか」
「ありません」→「ございません」
「すみませんが」→「恐れ入りますが」
「知っていますか」→「ご存じでしょうか」
「お連れします」→「ご案内します」


これだけあげてみても、「ヤバイ」と感じた方もいるのではないでしょうか。

結論は、「敬語は難しい」ということです。
ですから、お店側としてもそれを前提として取り組む必要がありそうです。


まずは日頃から敬語表現に関心を持つようにしてみましょう。
時には図書館なり書店なりで敬語についての学習書を閲覧しましょう。

そして、発見した誤った使い方を一覧にして常に訓練をさせてください。
言葉づかいは、使いつづけることで身につくものだと言います。


しかし、忘れてはならないことは、言葉づかいとおもてなしの心とを、
一緒に教えることです。

おもてなしの心がわかっていない言葉づかいは、これまた変な響きを感じます。

正しい言葉づかいは、あなたのお店の品格です。
お店に品格が備われば、ライバル店との圧倒的な差別化ができます。

ぜひ、言葉づかいを個人の常識に任せるのではなく、
お店の教育として、しっかり取り組んでみてください。

きっと、数ヶ月で見違えるように変わってくると思います。

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マニュアルを作ってみる

前回、マニュアルというものは、あなたが好くか好かないかは別としても、お客様への接客サービスレベルの凸凹をなくすめにはあったほうがいいという提案をさせてもらいましたよね。


で、マニュアルとは「仕事の指示書」だということも、たしか、申しあけたと思います。

指示書ということですか、とうぜん、それは紙に書いてなければなりません。


これが紙に書いてなく、いつもあなたの口から指示しているとしても、別に、私がどうのこうの言えることではありません。

でも、心配なのは、そうすると、サービスそのものが気分次第になってしまうのでは、ということです。


これじゃあ、マニュアルもへったくれもありゃしません。
ただのうるさいオヤジの「こごと」にしかなりませんでしょう。


そこで、せっかくマニュアルは必要だと思われたとしたら、ここはひとつ、意を決して、紙に書いてみることをお勧めするわけです。

とは言ったものの、紙に向いスラスラとペンを走らせるなんて人はそう多くはありません。

ためしに、私のクライアントさんにお勧めしたところ、ペンを握って、紙に向かっただけで、ちっともペンが動きませんでした。

そして、3分後には、「いったいどういうように書くの?」

そりゃそうです。

マニュアルを作れ、と言ったって何のサンプルもなければ、どうして良いかはわかりません。

世の中、ゼロを1にすることが一番難しいことと言われています。

そこで、宇井氏の著書の中に、このマニュアルの例が載っていましたので、ペンを持って固まっているあなたの参考になればと思い、ご紹介します。


★接客マニュアル★
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
----------------------------------------------------
  手順       接客用語         動作のポイント
----------------------------------------------------


1.お出迎え                  両手を前で重ね、
                          笑顔で迎える。
                        お客様のほうへ、
                          1,2歩前に出る。
---------------------------------------------------
【お客様来店時】

  <基本>   「いらっしゃいませ、     30度の例をする。
            こんばんわ!」     お客様に視線を合わせる。
                         明るく大きな声で!
----------------------------------------------------
  
《常連のお客様》「今日はお早いですね」    親しみを込めて!
          「今日はお一人ですか?」   最高の笑顔で!
         「お待ちしておりました」
         「いつもありがとうございます」
--------------------------------------------------

《悪天候時》  「雨の中、
          ありがとうございます」  感謝の気持ちを前面に!
         「お暑い中・・・・」
-------------------------------------------------
《ネクタイの方》「お仕事お疲れ様です」

-------------------------------------------------

【後記は省略】

このように、言葉遣いやその時点での心構えについて明確に記すのがマニュアル、いわゆる作業の指示書なのですね。

ここにサンプルとして紹介しましたのは、作業シーンのほんの一部分です。

後のシーンはあなたのお店によって異なると思いますので、あなたのお店オリジナルなものを作ってみてください。


また、宇井氏によれば、
このような一覧になったマニュアルの他に、もう少し具体的に説明した「ポイント」なるものの作成も進めています。

たとえば、

●お出迎えのポイント

 1. 「いらっしゃいませ」の声が聞こえたら、
   他のスタッフ(調理場も含めて)も元気よく大きな声で「いらっしゃいませ」と言ってください。
   店内が「いらっしゃいませ」の嵐になるようにしましょう。

 2. お客様はお店に楽しさを求めていらっしゃいます。
   私たちスタッフはつねに笑顔で接し、お客様に楽しさと、このうえない愛を提供するのが使命です。
   「このお店に来てよかったな」と、お出迎えで感じでいただけるように明るく元気に対応してください。


と、このようなものも作成し、マニュアル一覧と一緒にしています。

どうですか? ここまでやると、何か一本ピンと張ったものが店内に感じるようになりませんか。


このマニュアルの一言一言をあなたが、お客様の立場になって、「こう言われたらうれしいなあ」と感ずる言葉を考えるわけです。

たいへんですか?

そうですよね、確かに大変な作業ですね。


しかし、このマニユアルを苦労してもつくることは、それを使って、お店のスタッフにサービスについて教育するしないは別として、まずは、あなたのお客様に対する姿勢をつくることができるような気がします。


そして、さらにはそれをスタッフに公表することで、スタッフはそのあなたの姿勢をまともに感ずることになるのです。


働くスタッフが知りたいのは、まずはあなたの考えなのです。


あなたのお客様に対する気持ちがピシっと一本になっていれば、
スタッフは、あなたと同じ方を向こうとするもの。
 

それがリーダーとスタッフの自然な関係であるようです。

飲食店という社会においては、どうやら
リーダーとは、他の社会よりも特別な存在として映っているようです。

やはり、調理という技術を商品にしている社会なのだからでしょうね。

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サービスマニュアルは必要なのか

マニュアルという言葉を聞いただけで、首をかしげる経営者さんも多いと思います。


「飲食業でのマニュアルつうのは、ありゃ大手外食チェーン、それもファミレスなどのファストフード店での話であって、オレたちの店にはマニュアルなどでサービスをしようものなら、あんた! まるで味気なくなりすぎてかえってマイナスだわさぁ」


ほとんどの個人店の大部分の経営者さんの頭の中にある考えではないのかと思います。


まったくもってその通りの話なのですが、では、あなたのお店ではサービス作業をどのようにしてスタッフに教えているのか、とたずねてみてみますと、意外に曖昧。


「そりゃ、あんた! うちでは『自分がしてもらって嬉しいことをやればいいんだ』って いつも朝礼で言ってますわね」


なるほど!
つまり、スタッフ個人個人の自主性に任せている、ということです。


一見、最もなことのように聞こえるのですが・・・・、
ほんとうに個人の自主性に任せていいんでしょうか?

「飲食店はつねに、一定のレベルの付加価値を提供しなければならない。 一定のレベルのことをスタンダートという。 もちろん、スタンダードを決めるのは経営者だ。 そして経営者は、商品、サービス、雰囲気の すべてにおいてスタンダートを維持していく責任をもっている。 しかし、口で言うのは簡単だか、これを実現するのは簡単なことではない」


こう言うのは、毎度登場している宇井義行氏。

個人で経営をする飲食店において、たしかに外食チェーン店に見られるようなサービスマニュアルをそのままそっくり取り入れることは、私も賛成はできません。

しかしだからといって、スタッフそれぞれの自主性にかませるというのも、どうなのんでしょう?

人間の考え方はみなそれぞれであり、当然感覚も違うもの。

飲食業でのサービスを長く経験してきた人なら、ある程度、その人の自主判断に任せても大丈夫でしょうけど、
パート・アルバイトさん達には、ちょっと、いや大いに心配です。

料理人であるあなたは、飲食店の接客サービスは料理づくりに比べればそれほど難しいものではないと考えているかも知れません。


たしかに、注文を聞いて料理を運ぶというように基本的にはそれほど難しい仕事ではないように見えます。


でも、ほとんどの経営者さんが気づかないのが“個人差”というもの。

言葉が丁寧な人もいれば、そうでない人もいる。
おじぎを45度に腰を折る人もいれば、首だけでうなづく人もいる。
笑い顔にしたって、微笑む人もいれば、歯を出し笑う人もいる。

それらを勝手にやらせるというのが自主性に任せるということです。

ここで、前述した宇井氏のことばをもう一度思い出したください。


「飲食店はつねに、一定のレベルの付加価値を提供しなければならない」


私はこの“一定のレベル”という条件がとても大事だと思うわけです。


お客様の立場にすれば、どんなサービススタッフに接しようと、それはそのまま店の「顔」ということです。

その店の「顔」が、そのたびに変わってしまってはあまり良い感じはしません。

そりゃ、ある程度のレベル以上であればかまいません。
一定のレベルラインの上での個人差であればお客様も不快におもうことは、まずありえません。


宇井氏は、このレベルラインのことを“スタンダード”と言っているのです。


このことを知っていた大手チェーン店は、サービスマニュアルを作成し、そのマニュアルによって、自店での一定レベルのサービスを維持しようとしたわけです。

そして、そのレベルを自店のスタンダートと位置づけ、それをスタッフに教え込むことによって、なにがなんでもサービスレベル維持しようと努めたのです。


突然ですが、質問です。
ところで、マニュアルとはいったい何でしょう?

再び、宇井氏の言葉を紹介します。

「マニュアルは作業の指示書だ。 どの仕事をどのようにすればいいのか。 その指示を明確に出して、守らせるためのツールである」

この言葉によれば、どういう時にはどういう言葉を使って接客するのかというような、さまざまな接客シーンでの動作、態度、言語などを文章にしてまとめたもの、だということができます。

「飲食店のサービスってのは、そんなもんじゃない!  そんな決まりきったシーンばかりじゃないんだぞ。
 その時その時でのサジ加減をしていかなきゃ、 ヒトの温かみも感じない店になちまうだろうが!」


おっしゃる通りなのですが、だからと言って、「マニュアルなんて要らない」というわけではないのです。


たしかに、お店が一定のレベルを維持していくには、サービスの仕方においてある態度の画一化は避けられないことです。

だからと言って、サービスのレベルが低いというのではありません。


よく考えてみれば、お客様がサービススタッフに不快に感じるのは、マニュアルにのっとって作業をしている人に「おもてなしの心」が感じられないときなのです。

つまりマニュアルが悪者ではなく、そこに書かれている作業をただ心もなくロボットのごとくやればよい、という「教育」に問題があると思うのです。


お客様に対する感謝の気持ち、楽しんでもらいたいという気持ち、それがあるかないかでサービスはまったく違うものになってしまいます。


サービスのマニュアルは、一定レベルのサービス、つまりスタンダードを維持するために必要なものです。

しかし、同時にしなければならないのは、お客様に対する「おもてなしの心」を培う教育なのです。

ところが、不思議にも多くのお店は「教育」に手を抜いています。

マニュアルを定めれば、マニュアルの習得をゴールにしているのです。


本日の最後に、再度宇井氏の言葉を紹介します。


「お客様にとってこころよいサービスになるか、 それとも深いなサービスになってしまうか。 その分かれ目は、サービススタッフの「心」の持ち方なのである」


マニュアルだけを悪者にするのではなく、そこに書かれている動作の裏にある意味ともてなしの心を徹底的に教育すること。

それには、まずマニュアルそのものの存在がなくてはならないわけです。

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おもてなしの心を教える

前回は、ひょっとしたら、あなたのお店が大手のライバル店に負けているひとつに店内スタッフの教育プログラムがあるのではないでしょうか? 
と問いかけてみました。


「そんなことはない!」と憤慨した経営者さんもきっとおられたと思うのですが、私の現在のクライアントさんにこれを聞いてみたところ、全員が、そうかもしれない」と答えちゃってくれましたので、私自身、「こりゃ、大変なミスをしていた!」と大反省をした1週間でした。

そこで、もしかしたら同じような経営者さんがおられるかもしれませんので、今回から数回に分けまして、「サービス」という、飲食店にとってはとても大事な要素である業務を改めて考え、そしてどのような教育プログラムを持ったらよいのかを考えていきたいと思っています。


資料としましたのは、前回もご紹介しました宇井義行氏の著書です。
宇井氏の語ることは、本当にうなづけることばかりですので、きっと参考になるのではないかと思います。


では、はじめます。


まず、宇井氏はその著書の中で「サービス」についてこう言っています。

「接客サービスでもっとも大事なことは、お客様につくすことである。
 飲食業とは、お客様につくすことが仕事、つまり“奉仕業”なのだ。
 このことをスタッフにしっかりと理解させない限り、
 お客様のサービスレベルは向上しない。
 だから、お店のファン=固定客をつくることができない」


まずは、誰でもが納得していただける言葉ではないでしょうか?

で、「お客様につくすこと」とはどういうことなのか、ということです。

これが正しく理解されていないと、ただ「我々は奉仕業だ」と言葉ばかりがひとりで踊るばかりで、何の意味もありません。
そこで登場するのがよく使われる「おもてなしの心」というものです。


では、「もてなす」とはいったいどういうことをいうのでしょうね?

ほらね!
このように考えていくと、けっこう難しいものですよね。

「もてなす」なんて言葉、とっくにわかっているはずなのに、あらためて、「それってどういうこと?」と考えてみると言葉にできない。
こんなことってありますよね。


このようなことを「作業の言語化」ができない、といいます。
「もてなす」という言葉は、とても抽象的なもので、具体的には、どういう行動をとれば「もてなす」ということになるのかがハッキリしません。


これでは店内のスタッフの教育プログラムを持つなんてことはできません。
「もてなし」につながる行動がわからない人に「おもてなしの心を持て!」と言ってみたところきっとわからないでしょう。


では、「もてなす」とは、いったいどんな行動をすることなのでしょう?


宇井氏は「もてなし」という言葉の意味を、このように捉えています。


「お客様に楽しく豊かな気分ですごしてもらえるように行動すること」

これですと、少しはわかりやすくなった気がしますよね。


ですから、いつもの「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」というご挨拶の言葉にも、「楽しく豊かな気分ですごしてもらえるように」という気持ちがこもっているかどうかが大切なことになるわけです。


さらに、宇井氏は言います。

「商品としてのモノを通して“心”を提供するのが、飲食店のあるべき姿。
 お客様の喜びを最優先に考える“心”、それが尽くす心である」


ちょっと難しいのですが、言わんとしていることはわかりますよね。
このような“心”を店内スタッフが持つことができれば、お客様のためにいろいろと配慮するのは当然、と自然に考えることができるようになります。


単に上司から教え込まれた決められた言葉、決められた動作を、そのまま繰返していればいい、ということには、まず、ならないと思います。


飲食店はパート・アルバイトを多用していかなければならない業種です。
人件費を節約するにはそれしかありませんし、それが悪いわけではないのです。

問題なのは、宇井氏も著書の中で指摘するように、
「どうせパート・アルバイトなのだから仕方ないか・・・」
という意識が経営者に根づいてしまっているということです。


これは、ほんとうにありがちな話です。
といいますか、私のクライアントさんたちの大部分がこれでした。


「パートさんやアルバイトさんは短期で入れ替わるんで、いろいろ言ってみたってしょうがないスヨ!」

パート・アルバイトという雇用の概念はお店側の事情のことです。
お客様にとっては関係ありませんよね。


お客様にとっては、店内スタッフは全員「お店の顔」です。
誰ががパート・アルバイトさんなのか正規のスタッフなのかなんてわかりません。
また、わかったとしても、それで容赦するようなお客様はいません。


そして、たったひとりのスタッフの接客が悪かったために、お店全体が悪く思われる。
そこに「奉仕業」である飲食店の怖さがあるのです。


店内スタッフ全員に「おもてなしの心」を徹底させることは教育の原点です。
しかし、それを理解してもらえるには大変なことかもしれません。
「もてなし」という言葉をわかってもらうのは思いのほか、大仕事です。
方法は、作業の言語化しかありません。

あなたの言葉で、何度も繰り返し繰り返し、「もてなし」について話してみましょう。

「あなたの、その弾けるような明るい笑顔で『いらっしゃいませ!』って言ったら
お客様もきっと、今日の疲れもふっとんじゃうよね。それが“おもてなし”だね」

「ほら、『ありがとうございました』って言う時にね。
頭の中で(楽しかったですか? また来てくださいね?)って思いながらね」

こんな会話の積み重ねが、きっと実を結ぶのではないのかと思います。
本当は、経営者にだって「もてなし」の具体的な行動なんてわかってないのですよ。
ですから、スタッフみんなで一緒に考えればいいと思います。


その結果、スタッフの皆さんがご褒美としていただけるのは、お客様からの「感謝の笑顔」なのです。
これって、一度いただいたら、ほんと、クセになってしまいますよ、きっと。

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飲食店のサービスを考える

ふつう飲食店では、お店に入いれば
「いらっしゃいませ」と声をかけられ、注文を聞かれます。
そして帰るときにき「ありがとうございました」とお礼を言われます。

ごくごく当たり前のこととして対して気にも留めていないかもしれません。

でもよくよく観察してみると、
どのお店も同じような言葉を言っているのにも関わらず、
お店によって印象がだいぶ違うことに気づきます。

気分よく過ごせるお店とそうでないお店があるのは、
あなたもお客になってみたときには感じていることではないでしょうか?


今回は、このあたりのこと、そうサービスと言っていいのかもしれませんが、
サービスが良い店とそれほどでもない店との話をしてみたいと思います。

ここで話の方向をちょっと変えます。


あなたが個人でひとつの飲食店を経営されているとして、
あなたのお店が大手チェーン店にかなわない点はどのようなものがあるか
考えてみることにします。


まずは、「資金力」。

これは絶対にかないません、わかりきったことです。
次に「量」にものをいわせた「仕入力」。
何であんなに安く売れるんだ? と感じたこと、きっとありますよね。
やっぱり大量に仕入れると安く仕入れることができるのでしょうね。

他にはどうでしょうか?
あげてみれば結構かなわないことだらけかもしれません。
それらの多くは、きっと資金力の違いが原因になっていることが多いですよね。

では、「サービス力」ということではどうでしょうか?

サービスと言ってもいろいろありますので、
ここでは店内スタッフの接客サービスということについて比べてみてください。


お客様をお迎えしたり、料理のオーダーを取ったり、オーダーを厨房に通したり、
料理を運んだり、お水のサービスをしたり、ドリンクの追加オーダーを取ったり、
お客様とコミュニケーションを行ったり、お帰りにはお見送りをしたり・・・、
と、店内スタッフの業務はたくさんあります。

これらの業務、すべてサービスということになります。
あらためて考えてみると、結構いろいろな業務をこなしているのが、
店内のサービススタッフの皆さんなのです。


そして、このサービススタッフのひとりひとりが「お店の顔」であるということは、
もちろん、あなたは当たり前の知識として持っています。
採用して間もない新人くんであっても、いったんお客様の前に出れば、
お店を代表しているのと同じ、すくなくともお客様からみれば、そういうこと。


「新人くんだから、ちょっとの失礼があってもかまわない」
なんて容赦はまずしてはもらえないのがこの世界の掟と言ってもいいでしょう。


ここまでを踏まえたところで、話を元に戻します。
本日冒頭で申し上げた「気分よく過ごせるお店とそうでないお店がある」
というのには、どうやらこのサービススタッフの出来いかんによりそうですよね。

こんなことを言っては申し訳ないのですが、
「気分がいいか、悪いか」は料理人さんのつくる料理の味だけでは、
いかんともしがたいことはわかりきった話です。


では、この違いを「サービス力の違い」とするならば、
あなたのお店は大手チェーン店と比べてどうなのでしょうか?

勝っていますか? それとも劣っていますか?

「サービス力」をアップさせるには「資金力」はあまり必要はありません。
ですから、「資金がないからサービスをよくできない」なんてことは、
口が裂けたっていえることではありません。


「サービス力」をアップさせるために大切なのは「教育」です。

採用したばかりの新人くんには、
「飲食店のサービスってのはこういうものだ!」ということを教えること。

誰だって初めから飲食店のサービスをすべてを心得ているわけではありません。
それを何も教育しないでいきなりお店の「顔」としてお客様の前に出すことは、
考えてみれば、危険このうえないことだと思います。


ですから、当然、新人くんには店オリジナルな教育プログラムにのっとって
一応は訓練してから、サービススタッフとして働いてもらっているのだと
思っていました。


ところが、それがそうでもないみたいであることがわかってきました。
採用面接をした次の日から、平気でサービススタッフとしての業務を
行ってもらっている店が、個人店の多くに見られたのです。


これは正直驚きました。

大手チェーン店はこのような危険を犯すようなことはしないと思います。
採用したスタッフに対しては、一定期間の教育研修プログラムを用意しているはず。


こう言うと、「それは、マニュアルってもんだろう」と思われるかもしれません。
「そんな金太郎飴のようなマニュアルじゃ、本当のサービスはでない」
とたかをくくっているかもしれません。


しかし、そんなオーナーさんの多くはどうしているのかと言えば、
「その人の常識・自主に任せる」、「自分がして欲しいことをお客様にすること」
などといったわけのわからないお言葉だけでお客様の前に出してしまってます。

お聞きしますが、あなたのお店が多くのライバル店の中から
お客様に選ばれるためには、そのライバル店の負けない「力」を持つことですよね。

「資金力」やそれにともなう「力」ではかなわないにしても、「サービス力」に関しては
おカネの問題ではなく、あなたの教育次第によっては勝ることができると思います。

あなたのお店のサービススタッフの教育をもう一度見直してみてください。
少なくても、採用した翌日からお客様の前に出すのは考えなおしましょう。


でも、教育って、何をどうすれば・・・?

ほんとですよね。
それがわかれば、とっくの昔に初めていますよね。


そこで見つけました、あなたにとって必要な教育プログラムについてのものを。
それは、以前にもご紹介しました、フードコンサルタントの宇井義行氏の著書の
中に紹介されていました。
大変感銘を受けたものでしたので、あなたにも是非参考にしてもらいたいものです。


ちょっと見出しだけをご紹介します。


1 おもてなしの心を徹底する
2 作業指示書が必要なわけ
3 正しい言葉使い
4 お迎えの仕方
5 オーダーの取り方
6 コミュニケーション
7 中間サービス
8 お見送り


たった8項目ですが、これだけでも、ないよりはずっとましです。
この8つの項目についてお伝えしようと思っています。

たぶん、あなたはこれだけでは満足しないでしょう。
あとはあなたがあなたのお店にぴったりした肉をつけたりしてみてください。

では、今日の最後に大切なことですので、繰返して申し上げます。
「サービス力」をアップさせるには「教育プログラム」です。
そして「教育プログラム」には「資金力」は影響しません。

あなたのお客様を思う情熱がライバルよりも勝っていれば、それで十分です。

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「よろこび上手」は「商売上手」

作家の五木寛之さんが著書の中で
「ぼくは<よろこび下手>な女性が苦手です」と言っています。

これってちょっと興味がありましたのでご紹介してみます。

五木さんの<よろこび下手>な人とはどういう人なのかと言いますと、
彼の著書の中では、このような例を挙げて説明されています。

息子が親孝行のつもりで母を有名な観光地に連れて行ったとします。
ふだんは親不孝息子は『どうです、ほんとに静かないいところでしょう?』と
殊勝な口ぶりで母に尋ねます。すると・・・

『そうね。ここもわるくないけど、私は○○の方がもっと静かでいいと思うわ』

本当はうれしいんです。

息子の息子の優しさに心では感謝でいっぱいなくせに、
そういう場面になると素直によろこぶことができない。

心の中では『ほんとにすてきね、うれしいわ!』つぶやきながら、
それが言葉に出てこない。
これはひねくれているわけでもなんでもないのです。
たんに照れているだけです。

つまり<よろこび下手>。


と、まあ、どこにでもいるような素直でない母親という感じですね。


こういう<よろこび下手>の人って、女性でなくても意外に多いものです。
とくに職人さんと呼ばれる人にはこういった<よろこび下手>の人たちが
多いのでは、と昔から感じていました。

納品業者時代に、無理難題の注文をやっとのことで間に合わせた時に、
「やればできるじゃん!」なんて、そっけなくいわれることは当たり前でした。

そんな<よろこび下手>も業者に向けてならまだしも、
お客さんが「おいしかったよ、ごちそうさま!」と言ってくれたのに、

「ありがとうございました」と言葉では言っているものの、
顔は「当然!」って言っているような感じ。

五木寛之さんに言葉を借りて言うならば、

「全身でよろこびを表現するとか、無邪気にはしゃいでみせるとか、
いろんなことばで感謝を表すとか、それがなかなかできない」

ということなのでしょうか。

こんな言い方をすると、

「『ありがとう』という言葉以外にどんな態度をすればいいんだ!
まさか、お客さんの手を握りしめて大げさに涙にじませてよろこべってか?」」

と言われてしまうかもしれないですけど。

でも、どんなにうれしい時でも、大はしゃぎするなんてことは男の恥、
という思想が料理職人さんたちの頭のどこかにきっとあるんじゃないかと思うのです。


口をキュッとむすんで、
「ウム!」とうなずくほうが格好いいと考ているのかもね。


たしかに口先ばかりのお礼よりも、そのほうが男らしく思えないこともありません。

しかし、うれしい時にそのうれしさを自然に相手に伝えることはとっても大事です。

お客さんだって、「おいしかったよ、ごちそうさま!」って言った言葉に
料理人さんがよろこでくれた方が何百倍もうれしいに決まっています。

人間はよろこんでもらうことが大好きな動物だと思うのです。
そして、よろこんでくれた人のことは忘れないのです。


あなたがお客さんの心を掴みたいとするならば、
お客さんに対して<よろこび上手>であることも1つの方法です。

では、そうするためにはどうすればいいのか・・・?

五木寛之さんはこういっています、

「よろこび上手になるための第一条件は、まず、よろこぶ、という心のありようだ。
本当によろこんでいれば、それはおのずと外に表れるもの。
本当の気持ちは隠しても隠しようがない。
<よろこび上手>とは、表現のテクニックではない。
よろこぶ、という一点において上手か下手かということ」


飲食業のあなたの人生をはげましてくれるものは、日々のよろこびです。
毎日毎日、数多くのよろこびをたくさんためこんでいる人は、きっと幸せです。


どんなことにでも、よろこびを見つけるようにしてみましょうよ!


「今日は、こんなにも貴重な食材を仕入れることができた。うれしい!」
「あの店の、事務員の明るい笑顔。よかったなあ!」
「今日は信号機に1つもつかまらなかったぞ。ラッキー!」

てなぐあいにです。


なんでもかんでも、どんな些細なことでもよろこんでみましょうよ!
こんな風にして、その気になって何にでもよろこぼうと身構えていれば、

きっと、すばらしい大きなよろこびがやってくるかもしれませんよ。

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飲食店を選ぶお客様の心の中

お客様が飲食店を選ぶ時に一番に思い浮かぶことって考えたこと、
ありますか?

食事を目的とする場合とお酒を目的とする場合とは、
これまた異なるものですよね。
こんなことは、今さら云々するまでもなく、あなた自身がお客に
なった時のことを考えてみればわかることなのです。


しかーし! これが意外にもお客様の立場になりきれないのが
あなたのつらいところでもあります。
以前の私も同じでしたけど、飲食業界に少しでも関係していると、
不思議なくらいに第三者としての視点になれないのですよ。

私の場合は食材を販売していましたので、料理屋さんに行っても
気になるのは「この材料はどこで仕入れてるのだろう」「この素材の
調理の仕方は違うのでは・・・?」などと、ついつい考えてしまい、
肝心の料理を楽しむなんてことはできなかったものでした。
そして、これは何も私だけのことではなく、他の業者の方々も
同じことを言っていました。


業者ですらそうでありますので、料理人であるあなたにとっては、
食事もお酒もすべてが勉強ということになってしまうのは当然なのです。

だから、そこで考えることは、お客様の気持なんかではなく、
料理を作る人のことやその店の接客態度の自分の店との
比較だけなんですね。


ですから、ここは強引にでも一歩ひいて、これから私がお話をする
“お客様が飲食店を選ぶ時の心の中”について素直に聞いてみてください。


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花を売らない花売り娘の物語

人は花が欲しくて花を買いにきたのではないのです。
人は腹が空いたから料理を食べにきたのではないのです。

では何が欲しくてきたのでしょう

ソリューション・オファリングという言葉があります。
カタカナの文字はそれだけで難しく見えてしまうのですが、
日本語に訳すと「解決の提供」ということになります。

どうやら、上のなぞなぞの答えもこの辺りにありそうです。

この答えについて、IBMビジネスコンサルティングサービスの
理事を務める権八成樹が、『ハイタッチ・マーケッティング論
花を売らない花売り娘の物語』(光文社)という著書の中で
解説しています。


権八氏はこの書物を通して、うっかり忘れてしまいがつな
“商人の気質”について鋭いメスを入れています。
それを次のような言葉で表現しています。
「そもそも、人は買い手にである前に、名も心もあって一生懸命に
自己実現を目指そうとしている“人生の旅人”です」と・・・。


あなたが、今のお客様をただの消費者とだけとらえているとしたら、
大きな間違いを犯しているかもしれません。
そして、それがあなたを苦しめている原因だったのかもしれないのです。

では、「続きを読む」をクリックすると、本書からの引用を含めて、
氏の言わんとするところをお伝えしていきます。


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購買行動を起こさせる「ココロのホット・ボタン」 その①

北海道にあるスキー・リゾート施設があります。
そのリゾートは以前、日本発の本格的なスキー・リゾートと評判な
施設でしたが、距離の遠さと値段の高さとしいう最大の弱点がありました。
そのため、バブル崩壊後、経営が厳しくなってしまいました。

ところが、画期的な施策を打ち出して見事に復活を遂げたのです。

その施策とは?

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購買行動を起こさせる「ココロのホット・ボタン」 その②

インサイトを見つけ出し、それを営業活動に落とし込むことによって、
そのココロのボタンを押すことができれば、売上を大きく伸ばすことができる、
そしてさらには、ダメなところも生き返らせることができるということでした。

その①で紹介したスキー場がまさにそれ。
インサイトを見つけ出せれば、あきらめかけていた事業もなんてか
蘇らせることができかもしれないのです。


では、その肝心のインサイトはどのようにしたら見つけることができるのでしよう。


それをお話する前に、このインサイトを探るという活動と今までの
マーケッティングにおけるユーザー分析とは、何がどう違うのかを
一緒に考えてみましょう。

お預けをしているようですが、どうしてもこの辺から理解して
いただきたいのです。

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購買行動を起こさせる「ココロのホット・ボタン」 その③

これまで、インサイトを見つけ出し、それを営業活動に落とし込むことに
よって、そのココロのボタンを押すことができれば、売上を大きく
伸ばすことができる、いや先の例にもあるように、ダメなところも
生き返らせることができるということで話を進めてきました。

そして、インサイトを見つけ出す前提として、インサイトを探るという
活動と今までのマーケッティングにおけるユーザー分析とは、
何がどう違うのかということを理解してもらったのです。

最も、違いを理解することは本当に難しいことなのですが・・・。


では、実際にインサイトを見つける方法をお伝えしていきます。


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購買行動を起こさせる「ココロのホット・ボタン」

今まで3回にわたって、インサイトという新しい考え方に
ついてお伝えしてきました。
学問的な話になってしまいましたので、まだ理解に
苦しんでいる人も、きっといらっしゃるのでは、と
思っています。

説明が足りないところはお詫びいたしますが、できるならば、
何度も読み返していただき、納得なではいかなくても、
「何か新しい考え方があるのかなぁ」ぐらいまでは理解を
していただければうれしいです。

最後に、あなたの業界、飲食店にフォーカスしてインサイトを
さらに具体的な例として腹に落としていっていただきたいと考えます。

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人間の記憶原則をビジネスに活かす

「最初と最後」の原則をビジネスに活用しよう!


ちょっと興味がある話をしてみたいと思います。それは、
人間の記憶力というもの。

「記憶力」と言いましても、一夜漬けの試験勉強のための記憶術と
いうことではなく、単純に、人間が普段どのような時の記憶が
残っているのかということです。

ある心理学者の説によれば、
ある期間に何かを見聞きした場合、すべての人の脳が
自然に思い出すのは、断然、後の記憶よりも最初の記憶である

ということなのです。

ことわざにもあります。「最初が肝心」

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感情に訴えるれば売れるというのだけど・

人間は感情の動物だという話は耳にタコができるくらいに
聞いていますよね。

人間は感情によって行動するという言葉もしかり。
だから、お金を使うという行動だって、ほとんどが感情のおもむくまま、
ということになります。

と、ここまでは納得できるのだけど、いざ自分のビジネスで、
しかも売る側の立場でこの法則を活用しようと思ったときはどうします?

具体的に言えば、あなたのお店にどんな感情を持ってもらったら
来店してもらえるのでしょうかねぇ?
また、運良く来店してくれたとして、どんな感情を持ってもらったら、
どんどん料理やお酒を注文してくれるのでしょうかねぇ?


今回はこんなテーマでお話します。

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ガンコ一徹が支持されるお店

「お客様は神様です」
言い古された言葉ですが、この言葉の前には自然と
したがってしまうような重みのあるものになってしまいました。
たしかに、お客様を大切にするという心は必要です。

「でも、飲食店のそれと小売業のそれとは、それが
微妙に異なっているのです。」

こう提言するのは『流行る店』(日経BP)の著者、吉野信吾氏です。
氏の言葉を拝借して説明するならば、
小売業はメーカーが開発した製品を「販売する」ことの一点に
商売の根本がある。つまり、どこの店でも売っている品物は
同じということ。
一方、飲食店はそもそも他のお店とは違う製品をいろいろな
工夫によってさらにセレクトされた商品として提供している。

例えば、お客さんが1万円を支払ったのであれば、その1万円に
見合う製品を提供するとともに、至福のひとときと最高の満足感を
自分だけのの商品によって与えることできればそれでいいというのです。

言い換えれば、「お客様は神様です」というおもてなしの気持を
ありあまるほど持っていたとしても、それだけではお客さんは
満足してくれないということです。
極端に言えば、そんな気持をまったく持っていなかったとしても、
お店が持っている要素にお客さんが120%満足しているなら、
必ずひいきにしてもらえるということです。

一見、「おもてなしの気持」も「内装」も「味」もたいしたことがないのに、
常連客がちゃんとついている。
そんなお店があなたの周りにもあるのではないでしょうか?

では、吉野氏の本の中から、ちょっと想像を超えるそんなお店を紹介してみましょう。
あなたのお店が、もしもこのような店でであったら、きっとたのしいですよね。


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