「あのォ~、文章が上手くかけないのですけど・・・」
こんな訴えにも似たような問い合わせが最近よくきます。
私が、飲食店のご主人さんにいつも言っていることは
「お客様に手紙を出しましょう」
ということですから、
その手紙の文章が書けなくて困っているということですね、きっと。
簡単に言えば「文章力」を付けたいということです。
「文章力」
これは難しいテーマです。
私も文章力に関しては、
人様に教えるようなスキルは持ち合わせていません。
ただいま、あるセミナーで勉強中でもあります。
かたや、インターネットで情報を集めてみれば、
有料の「文章力」を高めるノウハウ誌や講座を
見つけることはけっこうできます。
しかし、そのお金をかければ、
ほんとうに文章力がつくのかどうかといえば、
「わからない」と言ったほうがよさそうです。
また、本来の目的は文章力ではない
ということも、忘れてはいけません。
目的は「手紙をスラスラ書けるようになること」です。
間違っても小説家になろうとしているのではありません。
さらに言わせてもらえば、
「手紙を出す」ことだって目的ではありません。
手紙を出すことによって、
お客様に自分の存在を強く印象づけ
そして、お店に来店してくれる頻度を上げることです。
つまり、
お客様にあなたのことを覚えておいてもらうこと。
これが、そもそもの目的です。
その目的にほんとうに「文章力」って必要なのでしょうか?
ヘタクソな文章で手紙を出したときと、
ジョウズな文章で手紙を出したときと比べて、
明らかに、後者の方が来店頻度が高い、
というのであれば、文章力はやっぱり必要だ
ということになります。
しかしそれを確かめずに、
文章力が必要だと思うのは錯覚だと思うのですが、
いかがなものなのでしょうか?
文章力に長けている人は
言わずと知れた作家の方々です。
ならば、作家が飲食店をやったら
うまくいくのでしょうか?
先ほども述べましたように
作家を目指しているわけではありません。
ですから、
何も文章力がある手紙を作成しなければならない
ということではありません、
と思うのです。
どんな駄文でも、一所懸命に心をこめて書けば
それでいいんじゃないの、
というのが私の考えです。
しかし、そうはいっても、
やっぱり文章はスラスラと書きたいと望んでいる人はいます。
だって、ペンを持ったきり(今ではキーボードを前にしたきり)
固まってしまうのですからね。
時間がどんどん過ぎていってしまって、
結局何も書けなかった、ってことが多いのでよね。
そんな方には、まず、
文章を読むことからお勧めします。
推理小説、エッセイ、純愛小説、ビジネス書・・・・
なんだってかまいません。
とにかくも、
書くことになれる前に、読むことに慣れろ
です。
「文章力をつけたい」なんて思わずに
読みまくってみてください。
文章のフォーマットというものが自然に身につきます。
ほら、料理だって同じじゃないですか。
修業時代に、「作る前に食べろ」
って言われませんでしたか?
料理を上手につくるには、まず食べることが先決です。
食べることが好きな人は、料理づくりも絶対に上手になります。
ですから、文章を上手く書きたいのなら文章を読むこと。
そして、できれば書き写すことです。
これは、多くの先輩方がやってきたことです。
作家を目指す人であれば、
必ず自分が好きな作家の文章を丸写しにして、
文章力を磨く練習をしています。
私が大好きな作家の浅田次郎さんも
「文章修業のため、川端康成や谷崎潤一郎らの文章を書き写した」
と著書のエッセイで発言しています。
また、元NHK記者の池上彰さんも
入社当時、先輩記者が書いた文章を書き写したと
言っています。
池上さんとは、NHKのテレビ番組『こどもニュース』の
メイン司会者をされていらっしゃる方で、
子供さん向けに、とってもわかりやすく
説明をされることで知られています。
そんな方だって、若い頃は「書き写した」
と言っているのです。
だから、これは絶対に効果的だと信じます。
長い小説は大変ですから、
エッセイなどいかがでしょう?
句読点などの打ち方なども自然に身につきますよ。
大切なのは、
詐欺師みたいな手紙を書くのではなくて、
自分の気持が伝わる手紙を書くことだと思います。
ヘタだっていいじゃないですか。
(私だってその部類です。)
それがあなたの個性であれば、十分です。
と私は思うのですが、
あなたはどう思われますか?