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花を売らない花売り娘の物語

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人は花が欲しくて花を買いにきたのではないのです。
人は腹が空いたから料理を食べにきたのではないのです。

では何が欲しくてきたのでしょう

ソリューション・オファリングという言葉があります。
カタカナの文字はそれだけで難しく見えてしまうのですが、
日本語に訳すと「解決の提供」ということになります。

どうやら、上のなぞなぞの答えもこの辺りにありそうです。

この答えについて、IBMビジネスコンサルティングサービスの
理事を務める権八成樹が、『ハイタッチ・マーケッティング論
花を売らない花売り娘の物語』(光文社)という著書の中で
解説しています。


権八氏はこの書物を通して、うっかり忘れてしまいがつな
“商人の気質”について鋭いメスを入れています。
それを次のような言葉で表現しています。
「そもそも、人は買い手にである前に、名も心もあって一生懸命に
自己実現を目指そうとしている“人生の旅人”です」と・・・。


あなたが、今のお客様をただの消費者とだけとらえているとしたら、
大きな間違いを犯しているかもしれません。
そして、それがあなたを苦しめている原因だったのかもしれないのです。

では、「続きを読む」をクリックすると、本書からの引用を含めて、
氏の言わんとするところをお伝えしていきます。


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人は、どういう時に花屋を訪れるのでしょうか?

入院中の友だちを見舞いに行こう。そう考えて花を
買いにくるかもしれません。

自分の部屋の出窓に花を置きたい。そう思って花屋を
覗いたのかもしれません。

今夜こそ、絶対にプロポーズするぞ。そう覚悟しながら
プレゼントの花を選んでいるのかもしれません。

その時、人は花が欲しいのでしょうか?


友人を見舞うのはいたわりであり励ましです。相手への
思いやりとか優しさです。

自分の部屋を飾るのは、安らぎ、くつろぎのためでしょう。
インテリアは個性の表現ですから、自分らしさの演出といっても
いいかもしれません。

プロポーズ。これはもう、ずばり愛。大切な人への人生をかけた
切実な告白ですよね。


さて、人はその時本当に花が欲しいのでしょうか?

見舞いなら果物でもいいではありませんか?
出窓に飾るなら可愛い縫いぐるみだってあります。
そしてプロポーズのためなら、その人に良く似合うアクセサリーでも
悪くはないはずです。

こうして考えてみると、人はどうしても花が欲しいから
花を買いに来るわけではないことに気づきますでしょう


ここからが大切なのです。

ならば花屋はどうあるべきでしょうか?


お客様は実は花が欲しいわけではないとすれば、
店員はどう対応すべきなのでしょうか?

単に欲しい花は何かと訊ねたり、流行の花を紹介すればいいと
いうものでもなさそうです。

肝心なことは、「なぜ花を買いにきたのか
を知ることです

抱いている願望や夢は何なのか、
抱えている悩みや課題はどんなものなのか、

まずはお客様の想いを理解することが大切なのです。


接客とはコンサルトとも言えるのです。
お客様の願望・夢・課題・悩みを知ること。
そして、それの実現策・解決策を一緒に考えてあげること。
それが接客なのです。


「お見舞いですか? ご心配ですね。お見舞いということでしたら、
鉢植えの花は病気が『根付く』と申しまして、昔から嫌われます。
こちらの花は花粉が散ります。病室には不向きです」

このように親身になってくれたとしたら、お客様はきっと、
「親切なお店だなぁ」と思うことでしょうね。


「その出窓のカーテンは何色ですか? カーペットの模様は?
壁の色調は? ・・・そうですか、とても可愛いお部屋ですね。
でしたら、このピンクの鉢植えをお勧めします。白いカーテンが
風に揺れるとき、ピンクがとっても素敵だと思いますよ。
それにお客様のさわやかで可愛らしいイメージにぴったりですよ」

お客様はこの花屋に来たことを、そして、この店員に出会った
ことをひそかによかったと思いはじめているはずです。


「そうですか、お相手のお嬢様はロングドレスの似合うスレンダーな
方なのですね。でしたら、この真紅のバラで勝負してみたら
いかがでしょうか。カスミ草をアレンジしてリボンを結べば、
ほら、とってもエレガントな雰囲気が出ますでしょう。大丈夫ですよ!! 
これならあなたの真心が必ず相手の方に通じます。
このバラの花言葉をご存知ですか。『愛、そして美』ですよ。
ご自分の愛をお信じなさいませ!! 
さあ! 勇気を出していってらっしゃい。いい知らせをお待ちしていますよ」

いつの間にか不安が消えうせたお客様には、手にした「愛、そして美」の
花束が頼もしくみえていることでしょう。
張り切ってデートの場所に向かいながら、このお店は最高だと
思っているに違いありません。


さてさて、あなたは花屋ではありません。
あなたは、飲食店です。

あなたが今日お迎えするお客様は、本当に料理を欲しくて
のれんをくぐるのでしょうか?

まさか、あなたは
「何になさいますか? ご注文をうかがいます」
「只今、○○がお勧めとなっています」
なんて言いませんよね。

考えてください。考えてください。
お客様は何が欲しくてあなたのお店に来たのですか?





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